【考】:リアルタイム日記 |
■リアルタイム日記をするきっかけ■ |
「リアルタイム日記」 なんじゃそら。 出発の半年ほど前から仕事から戻ってきてから、旅に向けての情報収集を始めてみた。 なので、わたしが日本を旅しようと思い始めたのは特に誰かの日本一周サイトを見てだとか、そういうわけではない。 誰かの「旅日記」を探していたわけではなくあくまで「軽自動車」で「旅」をするにあたっての心構えというか何と言うか。 ビビりなわたしのくせに何もかも始めてのことをするので安心材料が欲しかったというか何と言うか。 検索をしたけど、思うようなサイトが見つからなかった。 ちょっと違うんだよなぁ。 かゆいところに手が届かないそんな感じだった。 そんなときにとある旅人の旅日記に出会った。初めて出会った「リアルタイム日記」。 聞き慣れないその言葉に戸惑いつつもクリック。 そこにはまだ見ぬ日本の世界が。 写真はほとんどなく、文章だけ。 自分の中にどんどんどんどん新しい日本の姿がイメージされていった。そう、本を読んでいるみたいに。 インターネットの世界って、それまではわたしにとってあくまで情報の世界でしかなくて、客観的に、冷静に見るものでしかなかったから、こんなに熱くなれる、ワクワクできる、想像が果てしなく広がるページが存在することに驚いた。 クリックするたびに、ページをめくるように扉がどんどん開いていくのだった。 「旅先で書いて、日々更新、公開する日記」なんだと「リアルタイム日記」の意味を理解した。 それはわたしが求める「くるま旅」のものではなかった。 彼の旅の手段は自転車だった。 でも、そんなの関係なかった。 読み終えた後、また別の旅を感じたくなった。他にないのだろうかと。 読んでいくに従って、自分も作ってみたくなった。 パソコンを持って、旅先で書けばそのときの気持ちを素直に書けるんじゃないか。 身の回りの人に見てもらえば毎日「元気だよ」って伝えなくても安全に旅をしていることをわかってもらえるんじゃないか。どんな風に旅をしているのかわかってもらえるんじゃないか。 いつからか、わたしも自分で「リアルタイム日記」を書いてみようと思い始めた。 そして、AirH"を入手。 それが、どんなに大変なことなのかも知らないで(笑)。 |
■ジムで行く、日本旅、ができるまで■ |
「ジムニー」「車」「日本を旅する」「一人旅」 「日本一周」という言葉も頭にあったけれどトラブルで日本一周ができなかったらかっこわるいことこの上ないのでタイトルにつけるのはヤメ。 言いやすくて、短縮できそうで(?)、「ジムニー」と「日本」だけは絶対に入れたくて簡単そうででも結構考えて「ジムで行く、日本旅」にした。【注:副題をつけたのは旅後です】 タイトルはページをクリックしたら必ず目にするもの。 だから、日本語でわかりやすいもの。 あまりにブサイクでないもの。 それだけを考えていた。 でも、旅日記でも書いたけれど「で」じゃなくて「と」にすべきだったとそれは今でも思っている。 |
■リアルタイム日記の作成■ |
リアルタイムではないけれど旅日記はそれまでも書いていた。 わたしは締まりのない文章をダラダラ書くのが好きだ。 だから多くのサイト(ブログじゃないですよ)でのリアルタイム日記作成経験者の人よりも日記を書くこと自体は苦痛にはならなかったと思う。 それでも、日によってはどうまとめたらいいのか、どうやってこのときの気持ちを表現したらいいのかとても悩むことが多かった。 いちばん苦労したのは ●能登半島の日記 いい景色が多すぎてまとめきれなかった ●北海道での最後の日記 センチメンタルな気持ちをどう書いていいのか ●山に登った日の日記 わたしの友達には興味がない人が多いし、登ったことない子が多いからどう表現すればいいのか個人的に毎回むずかしい。 家でなら、あー、や、うーんや言いながらちんたら書けるけれど、旅先では充電の電池に頼って書かなければならない。そう、時間との戦いなのだ。 自分の少ない知識を頼りに書きたいけれどもしかしたら違っているかもしれないと検索をして確認してから書いたり【注:嘘を書いていること、多分にあります】 観光地に行ったことを書こうと思ってもあれ、どうだったっけ、と「行きました」で終わらせれない自分がいたり。検索をかけたりパンフレットを引っ張り出して確認しながら書いたことも。 わたしがいちばん大変だったのが画像処理。 毎日何十枚という画像を取り込んで使える画像を選んでサイズ調整をしたりするのが面倒だった。 わたしの場合、画像を取り込む ↓ 使えそうな画像をサイズ調整 ↓ アップしながら(エッジなので遅い!)画像を元にその日のことを思い出しながら日記うち ↓ 文章をアップ。 という感じ。 これが2時間半でできればよくできたほうで、実際には文章を書くときに手が止まってしまい、悩むことも多いので( 電池がすっからかんになってその日のうちにアップできないことも多かった。 当初は、当日アップするときも寝る場所(現在地)を書いていた。本当に友達にしか読まれていなかったし。1ヶ月半くらい経ったときから当日は伏せるように。車といえども、無防備だったなぁと反省。一応、女子ですから。 |
■電源■ |
幸い、難ありつつもジムニーが電気を生み出してくれていたので比較的容易に電源は確保できた。 それでも、アクセルを踏んで走らなければ充電できないとなると走らない日、移動距離が短い日などは苦戦を強いられることになる。 そんなときは、次の日ある程度走って充電→昨日の日記作成をしたりしたのだが、ときにお願いをして電源をお借りしたこともあった。 クルマ旅をしているわけで、あまり人様にお借りするのはどうも自分的に嫌だったのだがパソコンだけでなく、携帯、デジカメのバッテリーもとなるとそんなことを言ってられないこともあったのである。 旅中に、常に頭の中にあったこと。それは、充電の確保だった。これがいつもまとわりついていたことで、思えば一番苦しかったことかもしれない。 それほど多かったわけではないけれど、温泉の休憩室、町の施設(図書館みたいなところ)、キャンプ場がほとんど。コンビニやファミレスではお願いしたことはなかった。 わたしの場合、「四国から来ていて、今日中にレポートを仕上げたいのですが電源をお借りできませんか」とお願いしていた。 気持ちよく貸していただけるところもあれば、お断りされたことももちろんあった。自分のものじゃないから、断られてもまぁ仕方がない。 めげずに。 でも、実は断られると凹んでいたけれど。 |
■アクセス数のアップ・掲示板の存在■ |
最初の1ヶ月半位は確か1日15〜50のアクセス数だったと記憶している。 それほどリンクもしてもらっていなかったし、友達といってもPCを持ってる子のほうが少ない。家族はパソコンをしない。ぶっちゃけ、む。(彼)のために作ったと言っても過言ではない。 今思えば、わたしの身のまわりの人で定期的にのぞいてくれる人は10人もいなかったはずだし(その人たちが轟は大丈夫そうだよ、と別の友達に口で伝えてくれるのを期待していたわけだ)、わたしは旅先で出会った人にもほとんど自分のサイトのことを教えなかった。なのに、多い日には400ものアクセスを頂くようになったことに自分でも驚いている。 それが急激に増えたと感じたのは、kazuさんとお会いして、「日本一周みんな集まれ!」に登録して頂いてから。それからわずかの間(7月の3ヶ月目だっけ?)に10000hitsを突破した。10000ヒットがどれほどの意味を持つかHPを作っていない方にはピンとこないかもしれないけれど、個人で地味に作っているサイト(mixi、blog除く)で1万のアクセスというのはひとつの壁なのである。 最初に、kazuさんと実際お話をしたときに「もしよければ」とお話をいただいたものの、単にアクセスが増えるということだけではなく、自分の日記が多くの人の目に触れるということはどういうことなのかそういうことまで教えてくださった。トラブルや、荒らしに遭うかもしれない。 掲示板を6月になってからようやく取り付けたのも最初からわたしに取り付ける勇気がなかったからである。 WEB上に載せている割には何とも軟弱なわたしなのであった。全ては荒らされて、自分が不快になるのが嫌だったから(爆)。 でも、「みんな集まれ!」の仲間に入りたかったわたし。「掲示板つけないんですか?」とたびたび訊かれた質問。 わたしがやっているけれど、友達だって見てくれている。 みんなが一緒に守ってくれる、 そう思ったから登録をして掲示板を設置した。 リアルタイム日記をしてみると、同じことをしながら旅をしている仲間、日記を読んでくれた人、会えなかったけれど、掲示板やメールで惜しみなくわたしに情報や知識を与えてくれた人・・・やっていたからこそ出会えた人の多かったこと。 サイトがあるから、旅の後も気軽に訪問してくれている人もいると思う。 あまりの、日記を読んでくれている人の多さに戸惑うことも多かったけれど、素直にうれしかった。 だから、やってみる価値はあると思う。 眠たければ眠ればいいのに、頭のどこかから日記が離れないことがあった。 マイペース、と思いながらクリックしてくれる人の気持ちを思うと早く書かなくちゃと焦ることもあった。 旅に出ているのに、そんなことに時間を取られるなんてという人もいるだろう。 そんなに機械ばっかり触って、家と変わらないじゃないかという人もいるだろう。 こうして公開しているからと別にえらくもなんともない。 特別なんかでもない。 有名人なんかでもない。 でも、背中を押されてそんな自分にもできることがあるんじゃないかって。 やさしさを誰かに回すこと。 自分が得た情報をひとつの選択肢として次の旅人にバトンすること。 まさか、ヤフーに登録しようだなんて自分が思うとは思ってもみなかった。 たった1年で75000hitsオーバーしてしまった。 個人的に、時間もかかったし、苦労はしたけれどブログでなくちゃんと自分で作ってよかったと思っている。ブログでは、本を開くように、読むことができないから。 難しい言葉なんか使えない。 その辺にいるフツーの頭を持ったフツーの女子の旅日記。 何も特別なものはなくても自分のスタイルにあっただけの旅の資金と時間と勇気があれば旅に出れるんだって話。 1番最初の日記から読んで欲しい。 届け、届け!回せ!回せ! 祈りながら。 旅のよさが、伝わるように。 伝えるチャンスは、誰にでも、ある。 ・・・ってまぁつまりは自己満足なんだけど。 自己表現が自由なこの時代。 何かを残してみるのも、発信してみるのも素敵なことじゃないかな。 あと・・・ 最近は携帯のブログ旅日記ばかりで寂しかったりします。 誰か、パソコンを持って、HTMLサイトのぶっちゃけ旅日記を書いてくれないかな(笑)。携帯からのブログって手軽にアップできるのだろうけど、文章を書くのが億劫になるのか、本音まで出てきてないような気がします。 どこへ行ったかじゃなく、何を感じたか、そんな旅日記が読みたい、今日この頃。 改:2007年3月31日 |