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#08 2泊3日・和歌山潮岬ツーリング・和歌山〜奈良
1日目:2008年10月20日(月) はれ
同行者:本日なし。 バンバン走行距離:449.2km 

●ルート概要●

第二神明(有料道路 約20km)・・R2・・R43・・R26・・
和歌山県道13・・(貴志駅)・・R424・・R480・・R424・・
和歌山県道26・・R424・・R42・・和歌山県道41・・潮岬


3:50起床。まだ外は真っ暗だ。
昨日は10時前に寝ただけあって、目覚ましの言うとおりすんなり起きることができた。

今日はばんちゃんと和歌山県の最南端・潮岬で待ち合わせをしている。2人とも今年二輪の免許を取得。夏前からツーリングをしよう!と言っていたのだ。本当は夏に決行するはずだったのに、念願叶わず。ようやく連休が取れてこの日を迎えることができたのだ。

車のナビで調べてみると、潮岬まで約300kmある。

距離はともかく、わたしが怯えているのは大阪市内をうまく走りきれるかどうかということだ。大阪を走りたくないがために、淡路島を走り、徳島から和歌山行きのフェリーに乗ろうかと思ったほどだ(笑)。

お風呂セットや洗顔道具を最後に投入。時間がもったいないので、朝ごはんも食べず荷物を抱えて外に出た。

満載です ツーリングバッグ1つと、外にテント。出すのが面倒なのでお風呂セットも外付けにすることにする。

それにしても、バイクネットを一番大きな3L(80リットル)にしたというのに、かけるのに一苦労(汗)。

おかげで5時を過ぎちゃったので、須磨まで第二神明を走ることに。何気に、初めての有料道路デビュー。300円分だけだけど。
キャリア、やっと活躍のときが(笑)
車もまばらな第二神明を無事走り、ちょうどモザイクあたりで夜明けを迎える。いい朝だ。

R2→R43へ。尼崎あたりで通勤ラッシュにひっかかり、両サイドをバイクがガンガンすり抜けていくけれど、わたしは気にせず渋滞を形成(笑)。釈ちゃんなみに言わせてもらえれば

「おゆきなさい」 なのである。

渋滞は大阪市内も続き、西成区の少し変わった雰囲気を感じながらいつの間にやら市内を脱出。

130円台突入
安いなぁ

ようやくバイクを止めたのは3時間かけて100kmほど走った岸和田のガソリンスタンドだ。近所のスタンドは151円だったけど、ここは138円。随分安いなぁ。

寒さ対策のため厚着をしていた服を脱ぎ脱ぎ、軽くなって走っていく。R26はところどころバイパスみたくなっていて、とても走りやすい。和歌山まで、一本だし。天気もよくて、気持ちいいし。

和歌山市内に入ったのが9時ごろ。
今日は丸三という和歌山ラーメンやさんに行こうと思っていたのだけど、開店が11時から。お腹が空いたけれど、和歌山に来てマクドや吉野屋もどうかと思いつつ・・・あきらめて、県道13号へとそれていく。貴志駅へ行くため。

和歌山電鉄貴志川線の終点・貴志駅に猫の駅長さん、たまがいるのだ。先日ニュースで経済効果10億円!と紹介されていたたま。一目見てみたいではないか。

貴志駅の案内が皆無なので少し迷ったものの、無事到着。

あったー 人気だ!
なんの変哲も無い駅だけど・・ 中を覗くとテレビ局の人が取材中!
たまです。
ここの駅長さんです(笑)よく働くようです
はなまるです 隣の売店に入ってみると、たまグッズまで取り揃えられていて、田舎の小さな駅がたま色に見事に染まっている。

観光客は平日にもかかわらず、10人はいたかな。学生からスーツ姿のサラリーマンまで。人気です(笑)。

おっとりしていて、比較的おとなしく座っているのだけど、猫らしくニャーと鳴く場面もあって一安心。鳴かない猫かと思った・・
ニャー
たまらんち、って(笑) たま、撮られ中

さぁ、これからは道の駅めぐり!
交通量の少ない山道のR424をブリブリ走り、徐々に南下していく。

気持ちいい!
山深い・・いや!まだまだこれから?

しかしまぁ、お店の無いこと(笑)。
道の駅・明恵ふるさと館に到着するも、これといったものが売ってなかったのでハンコだけポン。迷ったけれど、ここまで来たら!とR480にある道の駅・しみずにも行っておくことに。

片道25kmほどありそうなんだけど、またここまで戻ってくるのがなぁ・・・と思いつつも走っていると、「あらぎ島:円形の棚田」とあるではないか。はて。確かに丸い棚田って見たことないなぁと思い、しみずに寄った帰り道に行ってみた。

ほほぉ。こりゃまるい。棚田って地味なんだけど好きなんだよね。狭くて山がちな日本の土地に合わせて、あっちにもこっちにもあんなところにもこんなところにも!お米を作った昔の人の努力と知恵の証。

こっち>? たくさんあったよ
?道の駅・明恵ふるさと館 ?道の駅・しみず
日本人の米作り魂だ。
あらぎ島

うっかり見逃してしまいそうな展望台だけど、少し走った先に駐車場も完備。

それにしても、和歌山の道を走っているとついつい見つめてしまうものが。

この色使いやめてほしい
すっごい紛らわしいんですが(笑)

「政治に新風を!」って・・・わざわざ標識と間違えそうな色形にしなくてもいいでしょうに。でも、こんなの他の土地で見たこと無いけどなぁ・・和歌山だけ?!まぁいいけど。

再びR424に戻り、南下開始。本日3駅目のしらまの里に着いたのはもう13時。さすがに起きてから飲まず食わずなのも限界なので、食べ物を物色するけれど、お土産の乾燥ものが殆ど。

やっと見つけたどら焼きが1個210円という値段で、どんだけおいしいどら焼きなんだ?!と興味シンシンだったわけだけど(わたしの中ではせいぜい1個100円だろうって感じだから)、結局半額になった70円のコロッケパンをパクリ。

ガソリンがかなり危険な状態なので、お店の人に訊くと、あと5分走った左側にスタンドがあると教えてもらい一安心。走り始めると、プスプスいい始めたので

「リザーブ入りましたー」

やっと少しお腹を満たしせた だまされた(笑)
?道の駅・しらまの里 ?道の駅・SanPin中津

はぁ、早めの給油を心がけていたというのに、またやってしまった・・・気をつけよう。

ちなみに初めてガソリン料金早見表(笑)で計算してくれたスタンドの1リットルの値段は170円。んーこれだけ下がり続けているというのに、いつのガソリンなのかしら。ま、今の状態なら1リットル300円でも入れてもらったけど(笑)。

14時過ぎ。

県道26号線にあるSanPin中津でハンコを押していると、地元のお母さんに話しかけられる。どこまで行くの?と訊かれたので、「潮岬までです」というと、「もう潮岬まですぐ行けちゃう!42号線で2時間もありゃー行けちゃう!」と。

このままR42に出て、そのまま潮岬を目指そうと思ったけれど、到着が16時かぁ・・ちょっと早いかな?と思い、せっかくなので面倒だけど県道26号を引き返し、もうちょっと道の駅を攻めようと思ったのが大間違い(笑)。

5駅目:水の郷日高川龍游でスタンプをゲットした後、R424を走っていたはずなのに、いつからか「こっちがR424
方面」だなんて案内に変わり(じゃ、今走っている道は何号線よ?って話)、コケが生えた道に変貌するもんだから間違えた!と思ってウロウロしたけど、やっぱりその道で合っていたり(笑)、かなりのロスをしつつも、6駅目:みなべうめ振興館には間に合った。セーフ!!

だけど!

既にばんちゃんは潮岬についた模様。早い!
ご飯も温泉も済ませていくから、19時か20時になる旨をメールをし、走り出す。

R42に出た後、田辺あたりで渋滞にはまり、志原海岸・イノブータンランドすさみの2駅に間に合わず。何気にこの2駅、家からかなり遠いんで外したくなかったんだけど・・・結局またこっちに来ないといかんやん(笑)。

気を取り直し、再びR42をガンガン走る。

時計をロクすっぽ見ていなかったので、あまりの交通量の少なさと暗さに「もう9時くらい?」と思ったけれど、まだ18時。普通この時間だと帰宅ラッシュだと思うんだけど・・・R42の閑散具合に少し怖くなる。

ばんちゃんの情報によると、今日は串本のサンゴの湯はお休みらしい。サンゴの湯といえば、去年のGWに行き、あまりの人の多さのため裸待ちしたところである。

※轟用語:裸待ち=らまち=すっぽんぽんで洗い場で待つことを強いられること。

串本に突入し、ガソリンを満タンにして温泉は、ばんちゃんが情報を仕入れてくれた浦島ハーバーホテルの温泉(500円)に行こうと思ったところ、ちょうど串本温泉を見つけてしまったのでここでいいや!と入ってしまった。

ちなみに600円。洗い場3つ。R42沿い。
家のお風呂が6つ分?くらいと非常にビミョーな大きさで、人が多いと確実に裸待ちになるような温泉ではある。この日はわたし一人だけで貸切だったので、600円は貸しきり代だと思えば安いもんである。

温泉でさっぱり 満足じゃ
串本温泉 夜ごはん

24時間営業のオークワで、お酒やらお弁当やらツマミやらを購入し、急いでキャンプ場へ向かう。思いのほか暗くて、段差にズッコケながらも荷物移動。

ひっそりとしたキャンプ場中に、お風呂に行っているばんちゃんのテントを発見し、暗闇の中近くにテント設営。

あたたかい灯です コロッケパン以降またも飲まず食わずだったので、ばんちゃんが来る前に急いでから298円のあげ弁当をがっつく。

ああ、もうちょっと違うものが食べたかったなぁ・・・なんて思いながらも、ひさしぶりに会ったばんちゃんと買って来てくれた秋刀魚の揚げ物をつつきながら談笑していると、お酒と灯とバイクの話があれば、それでいいやと思うわけなのである。

バイクのことなんて詳しくわからない。
だけど不思議なんだ。

ただ、ひたすらに走ったことさえも、まだわたしたちが若葉マークだからなのか、それさえお酒のアテになってしまう。バイクは跨れば、もうストーリーになってしまう、そんな乗り物なの?
宴のスタート

明日のルートを考えよう!だなんて言っていたのに、一切明日の話なんてしなかった。

願うのは明日も晴れるといいなってことだけだ。

明日のことは、明日また考えればいいさー。

全国的にあたたかい夜なのか、それともここが本州の南の端だからか、やけにテントの中がぬるい。

もちろん南の端っこだからだと思うほうが、旅っぽくていいじゃないか。・・・なんて思いながら、身体の半分だけ寝袋に包まるのだ。
1日目、こんな感じでした


2日目:2008年10月21日(火) はれ
同行者:ばんちゃん。 バンバン走行距離:159.2km 

●ルート概要●

和歌山県道41・・県道40・・R42・・R168・・R169(R309)・・
下北山スポーツ公園


「7時から8時の間に起きようや」

6時50分に携帯の目覚ましが鳴ると、明るいテントの天井が視界に広がり、今日も天気がいいんだとわかった。寝ぼけた顔でにんまり。

コンタクト入れを忘れたので着けたまま寝たんだけど、ぱっちり目が開いて一安心(ぴったりくっついて、目を開けるのに数分かかることがあるのだ・・)。海に近いので風が強かったら眠れないかと思ったけれど、ほぼ無風状態で気持ちよく眠ることができた。昨日は暗闇で面倒くさくてかなり横着してテントを建てたから(汗)。

テントの中をゴソゴソと整理し、外に出るとばんちゃんは既に最南端の碑のところまで散歩をしてきたそうだ。

「せっかくなんやから、日の出を見ればよかったね」

そうは言ってみたものの、そんなに惜しい気はしないのは、あまりにも気持ちのよい朝だからかな。

持ってきたストーブでお湯を沸かし、レモネードを飲みながらパンで朝ごはん。シートバッグの中に入れるものであきらめたのが、調理道具。キャンプを楽しむなら、やっぱり調理もできたほうが楽しいに決まっている。

やっぱりサイドバッグを検討するべきか・・・
気持ちのよい朝
ペグ4本のダルダルテント

本州最南端の碑まで歩いてみることに。前回帰った後で、登ればよかった!と激しく後悔したので今回こそは!と。

足場が定まらず、ばんちゃんに先に越されたけど(笑)。

あっという間に! 何とか登れた(笑)
ばんちゃん。 続いてわたし。念願叶ったり!
わーい(・∀・)
誰も来ないうちに(笑)
タワーも見えます 三脚を忘れたのが痛かった・・・まぁ、今回はこのくらいで勘弁しておいてやるか(謎)。観光客がチラホラ見え始めたので、スゴスゴと下り、辺りを歩いてテントへと戻った。

すっかりテントも乾いていたので撤収もラクチン。しかし、他のテント泊の方が、釣りをしながら何日も滞在しているのもわかるなぁ。

夏休み・GW以外はこのキャンプ場は無料。夕方蚊が大量に飛び交っているらしいのだけど、それを除けば・・・うん、ここって住める(笑)。
上からの眺め

ばんちゃんと何度も「今日も泊まりたいねぇ」とつぶやく。後ろ髪を引かれつつもパッキング。

泊まりたいけど、泊まったら帰りが大変だしなぁ。2泊3日なのが悔しいけど、それでも貴重な3連休。これ以上の贅沢は望むまい。またの機会に楽しむとしよう。うむ。

駐輪場で話しかけられた神戸の元バイク乗りのおじさまは、かなり潮岬キャンプ場に滞在しているらしく、いろいろ教えてくれた。去年まで400ccのアメリカンバイクに乗っていたそうなのだけど、歳のせいで目が見えにくくなったらしく、きっぱり乗るのを辞めたそうだ。

車もバイクも乗れなくなったらどうなんだろう。。今まで考えたことも無かった。でも、危ないと感じるようになったらわたしも潔く、下りることを決めよう。

有料(確か1泊500円)になる夏の間は、びっくりするくらい人が少ないこと、土曜の夜だとツーリングのバイクが多く20台ほどよく止まっていること(この日のバイクはわたしらの2台のみ。平日万歳だ!)、パッキングの仕方etc・・・お話をしてお別れをした。

果たしてこれが車だったなら、こんな会話があっただろうかと内心思ったりする。

こんなに天気がよいというのに、9時過ぎにようやく動き始めるわたしたち(笑)。ばんちゃんは昨日行ったとのことだけど、わたしの希望で写真を撮りに潮岬灯台へ。200円で中に入れるそうなのだけど、今回はパス。

ちなみにバイクだと灯台の直ぐ側まで入っていける。白くてとても綺麗。やっぱり美しい灯台に、晴れた日ってのは必要条件。
白くて綺麗!
潮岬灯台

さぁ、行くぞ!走り始めるわたしたち。
誰かと一緒に走るのは初めてだ。
知っているばんちゃんと言えども、期待と不安とが交じり合う。

目指すは、紀伊大島の先端・樫野埼灯台。
今日は海も空も、とても青い。こういう日を、ツーリング日和というのだろう。

過去2回は紀伊大島へは渡っていない。
大橋を渡って、グイグイ走っていく。空に、だんだん近づいているみたい。

たどり着いた紀伊大島の東端には、ちゃんと駐車場も用意されていてバイクを止めテクテク。灯台までの売店で、大島特産のきんかんを使ったソフトクリームが販売されいたので朝からペロリ。

きんかんソフトって珍しくない?! (笑)
@350円だったかな ソフトのちっちゃいのが乗っていたけど・・
もしやキンカンのつもり?(笑)

「おまけだよ」とおやじさんが乗せてくれたきんかんの甘いやつは、イイ!!アクセントになっていっそうソフトがおいしくなった。だけど、外のソフトクリームの絵にもちゃんとキンカンの実が乗っかった絵になっていたから、おまけ扱いではないと思うんだけど・・(笑)。

で、食べていたらおかみさんが「バイクで来たの?ここのソフト、有名でしょう?」と。

ハテ・・?!

たまたま見つけて、おいしそうだねって入ってみただけだけど?!嘘のつけないばんちゃんと轟は一瞬顔を見合わせ、「有名かどうかはわかりません」と素直に答えてしまいました(爆)。

あとでよくよくツーリングマップルを見てみると、

「特産の金柑を使ったきんかんワインときんかんソフトを販売」

と記載されていたわけだけど、あんまり自分のお店やなんやを「有名でしょ?」とは言わないよね(笑)。

ソフトを食べている間に修学旅行生に抜かされて、混雑しているかしらとガッカリしながら歩いていった灯台だったけれど・・・これが轟心をくすぐるステキな灯台!学生たちはちゃっちゃと帰ってくれたのでわたしたちの独占状態(凸)。

ザ・樫野埼灯台
螺旋階段外付けがイイ(・∀・)
ばんちゃんをパチリ よい景色なのです
ばんちゃん曰く、
無料・樫野埼灯台>有料・潮岬灯台
無料でこれだけの景色をのぞめたら
綺麗な海なのです
確かに、ここは「南」の色をしているようです
空の色も、海の色も、花の色も、申し分なし。

灯台側の芝生ゾーンでテント泊したいね、なんていう妄想を話しながら後ろ髪ひかれる思いでここを後にする。

時は既に10時半。
それなのに、まだわたしたちは潮岬エリアを脱していない。

でも、ぜんぜん急いてなんていないのだ。
季節を勘違いしそう
ハイビスカスもピチピチ

あやふやだった今日の予定は、

「R42からR168・169でとりあえず和歌山の飛び地を目指す」
「伊勢は、今回は遠いから目指さない」

とりあえずまぁ、そういうことに落ち着いた。

紀伊半島の東側をR42を使って北上。
新宮市からR168で内陸部へ。交通量も少ない道を快適に走るのだけど、

さ、寒い。

プルプル震えながら、道の駅・瀞峡街道熊野川に到着。

スタンプポン! お腹もグゥというので時計を見ると、12時をまわっているので道の駅の隣にあった小さな食堂でご飯を食べることに。

表の写真にあった「めはり」って何だろうと思って訊いてみると、高菜で包んだごはんなのだそうだ。

あ、昔食べたことあるなぁ!素朴だけどおいしいんだよね。和歌山の郷土料理なんだ。

せっかくなので、別々のものを注文してみようということに。どちらも630円なり。
道の駅・瀞峡街道熊野川
漢字ばっかりの道の駅は好きじゃない・・(笑)
似たようなのを食べたことあるなぁ おいしそう♪
ばんちゃんのめはり定食のめはり わたしが注文した煮物定食

決して派手さはないんだけど、作ってくれたおばあちゃんのぬくもりがちゃんと伝わった昼食に満足。

お腹も満たしたところで、R168⇒R169にて和歌山県の飛び地、北山村を目指す。

相変らずこちら側からのアクセスだと道が細く、車で通りたくないなぁという道なのだけど、バイクなのでスイスイ。前には無かったような新しいトンネルもあり、快適だったのだけど・・・交通量は皆無。ここに要るんかな、あんな立派なトンネル。。と思わずにはいられなかった。

まさかここにまた来れるなんて・・ 名前よし(笑)
道の駅・おくとろ 「かわっ照」、って(笑)

まさか再び訪れることがあろうとは思いもしなかった、道の駅・おくとろにてしばし休憩。
ここの特産品にじゃばら(柑橘類)がある。そのドリンクを飲んでみたのだけど


うむ、確かに味は変わっ照。


前食べたじゃばらと、味が違うような・・何故こんなに味が変わったのかは謎である。シャーベットはあるのだけど、相変らずソフトクリームがないので、是非作って欲しいものだ。

今回も、道の駅に置いてくれている飛び地訪問証明書を頂いてから、今日のキャンプ場を相談。もう14時だからね。

ばんちゃんが調べてくれていたここから20kmほどの、下北山スポーツ公園内にあるキャンプ場に決定。温泉も施設内にあるのもポイント高。

広い施設内の一番奥にキャンプ場があり、バイク持込料(駐車料金?)も含め800円。お金を払っても、そこまでバイクを持っていけるのはうれしいものだ。

明るいうちに我が家設営完了。
下は石が多くてペグが殆どささらなかったけど・・・まぁいいか。時期が時期だけに人もいない、一人だと寂しいキャンプ場だったことだろう。

まだ15時過ぎ。
ばんちゃんに「行く?」と訊いてみると、「行く!」というので、ここまで来たら例の場所へ。念のためライトも持って・・・
すぐそこがダムなんですが・・・
家と轟。パチリ。

その場所とは、去年訪れた日本百名滝に選ばれている不動七重滝である。

キャンプ場からR169を北へ・・・どれくらいだろう?!何色だか、目立つ小屋のようなものがあった気がするのだけど、入り口もあやふやなので片側通行で止まった際に警備員さんに確認。

「まだまだ大分先ですよ?!」と言われたけれど、言われて数キロ走ると見覚えのある黄色い小屋登場。入り口のところには「不動七重滝」とは書いていなくて「前鬼山」と書いていたんだっけか?とにかく、○○山登山口、というような案内がある。

ここから、5〜6km林道を走るのだけど、前回同様・・・いや前回に増して落石多し。慎重に進んでいく。

やってきました わたしたちだけの模様
やっと着いた展望台から 静かです

実はこの滝、この展望台の数百メートル手前から遊歩道があり、滝を間近で見ることが出来るのだ。ただ、遊歩道というより「登山道」っぽく、遊歩道なのに「橋が崩壊」していることは念頭に入れておかねばならない(笑)。

「うん、せっかく来たんで行ってみたい!」

というばんちゃんの声もあり、滝へ近づいてみることに。
階段を下り、川を渡り、階段を登るのだけど、片道2km無いくらいかな。

ばんちゃんはスニーカー、わたしはローカットのトレッキングシューズを履いていて、強引に渡れるか?とも思ったのだけど



うぐ、やはり靴が濡れそう・・



素直に靴を脱ぎ、ジーンズを膝まで上げ、転がっていた木をステッキ代わりに川を進もうとしたところ・・・


あまりの川の冷たさに怯む2人。「どうする?チョー冷たいよね・・」











ジャポ。





「ば、ばんちゃん!!」



ばんちゃん、川にはまるの巻。





轟、大丈夫か声をかけるどころか。













「ばんちゃん、
       行け〜!」





猪突猛進である。もうこうなれば行くっきゃない。


いいきっかけを貰ったってもんである(謎)。

川床の石がいちいち痛いのに、可笑しくて仕方が無くて、お腹が苦しいやら、足の裏が痛いやら。それでも無事向こう岸に到着(笑)。

しかし、何事にも勢いって大切である。うむ(強引にまとめ)。

しばらく川沿いを進み、崩壊した階段を見つけ、よじ登り進んでいく。


「これは知っとる人がおらんかったら行くのは無理だで。よかった、よかった」


とばんちゃんが言ってくれて嬉しいわけである。しかし、序盤で体力を消耗し、思うように足が動かない。


ゴオゴオと音が聞こえたと思ったら静かになり、あの階段を登れば終わりかと思えばまだ先があり。そんなのの繰り返しでようやくたどり着いた不動七重滝。

少し暗くなり、ブレていたので、07年のGWに訪れた写真にて失礼。

とにもかくにも、この滝の前に立ててホッである。

ここもそうだけど、なかなか来れまいと思っていた場所に、またこうして戻ってこれたこと。

出会うべくして出会う人。そんな人には、不思議と約束なんて交わさなくても、また会える。

そんな運命のような偶然は人だけに当てはまることではないのかもしれないと、ふと思う。

・・・さぁ、帰りますか(・∀・)。
いい滝だ・・
滝に見入るばんちゃん

帰りは、徐々に暗くなってきたので急ぎ気味で。

しかし、またあの川を渡るのはいやだなぁと思っていたところ、向こうへ渡れそうな巨大な岩を発見!期待に胸を膨らませ、少し下り、よくよく見てみたのだけど・・・


あと一歩のところで岩が向こう岸へ届いていないではないか((涙))。


ジャンプしても届きそうにない感じだったので、仕方なく往路と同じく靴を脱いで川へ。


「ばんちゃん、思い切って行くよー」


「超冷たいよね。足の裏、痛すぎ!」


「でも、あとちょっと!もう少しで着くよー!」



アレ?声がしないなーと思ったら、ばんちゃん、えらい後方に居ます!

必死でした(笑) ばんちゃんのいいショットが撮れたわい、と喜んでいるとバチはあたるもんで(笑)、バランスを崩し、持っていた靴がドンブラコ。ドンブラコ・・と。

「あわわ!」

必死に追いかけて何とか流されずに済んだけれど、濡れてはと思って持っていた靴がビショビショに。こんなことなら、靴を履いて渡ればよかった(笑)。
で、必死なばんちゃんの1コマ
(フラッシュを使ったので暗く見えますが、
実際はここまで暗くありませんでした)

とにもかくにも、無事渡りきり、残すはバイクを置いたところまで階段を登るのみである。辺りはどんどん暗くなり、ライトで足元を照らしながら重たい足をエッチラエッチラ運ぶ。

「あとちょっと」

「空が見えてきたよ」


「ばんちゃん着いた?」


「うん、あとちょっと!!」



ラスト1歩の瞬間、右手を高々と挙げ



キター(・∀・)



気分は織田裕二山本高広である。あれ?あんなにしゃべっていたのに、ばんちゃんは「キター(・∀・)」なし?!一緒に「キター(・∀・)」じゃないの?!



と思ったら。







こんな時間、こんな山奥に、車中泊と思われる車が1台。中には男性が・・




やばい、思いっきり聞かれた。
ばんちゃん、早く言ってよ(笑)。


おつかれ〜! 時は既に18時。

濡れたジーンズと靴が冷たすぎる。

「さ、早く帰って温泉にいこ」

しかし、ここからの林道が大賑わい。

脇で動くと思ったらタヌキが。前をぴょんぴょん走ると思ったら鹿が。小さいのがまた出たよ、と思ったら野うさぎが。野うさぎと鹿に関しては、さっさと山へ帰ればいいのに、ライトを見つつ、いつまでもいつまでもわたしたちにお尻を向けて林道を駆けていたのだった。
無事到着

かわいいやつめ(笑)。

急いでキャンプ場へと戻り温泉道具を抱えて、施設内にある温泉へ駆け込んだのだった。

あっれー。

到着して寝間着が無いことに気がつく。暗いテント内から荷物をかき集めて急いだからか・・・また風呂上りにあの冷たいジーンズを履かなくてはならないなんて、考えただけで憂鬱。

温泉は綺麗な施設ながら人も少なく非常に快適だった。露天風呂も○。今日のわたしたちの足の裏には露天風呂の石ボコボコが強烈に効いたけど(笑)。
早くあったまろう♪
施設内にあるきなりの湯
@600円
ご飯がウマイ。
猪丼@800円
真菜、と書くそうです ゆっくり温泉につかり上がると20時。温泉施設内にある食事どころでご飯。お腹ペコペコだ。

デジカメの画像をツマミに2人で思い出し笑いをしながら、あーだこーだ。なかなか、誰かと行くツーリングっちゅうものは楽しいもんなんだと実感する。わたしの人生において、初めての経験であり、得た感情である。

猪丼は味も薄めで少しクセはわかるものの、猪とか鹿はこれくらいが丁度いい。真菜ジュースはジューサーで作りたてだったのだけど、苦くなく、とても飲みやすい野菜ジュースだった。それほど期待していなかったので美味しい夕食に満足だ。
まな(という野菜の)ジュース@350円

真っ暗なキャンプ場に戻り、乾燥機を見つけて100円でガラゴロ。ちょうどいい明るく寒さを凌げる場所もあったので、そこにて宴会。

十分笑い終えた後、テントに戻ると昨日とは打って変わって寒さをしっかり感じる。寝袋に包まり、静かな夜に耳を澄ますのだ。

眠りに落ちるまでの、暗闇に包まれたこの時間がとても好き。
2日目はこんな感じです

3日目:2008年10月22日(水) くもり後雨
同行者:ばんちゃん。 バンバン走行距離:212.8km 

●ルート概要●

R169・・R370・R166・・(奈良県内で迷う(笑))・・
R24・・R25・・R26・・R43・・R2・・第二神明道路(有料)


7時過ぎ。
ひょっこりテントの外に顔を出すと、どんよりと曇った空が広がっていた。週間天気予報では晴れになっていたはずなのに・・テンションは下がる。

とりあえず、ぐっしょり濡れたテントをある程度フキフキしながら、(いやいや)畳み始める。わたしにとって、これほど嫌な作業は無い(笑)。

グダグダでした・・ わたしもTRに乗せてもらいました
撤収作業中のばんちゃん バンバンに乗るばんちゃん

わたしもTRに跨らせてもらったけれど、バンバンと似たバイクなので、違和感は全くなし。ん、やっぱり新車はいいなぁ(笑)。

昨日は近くのスーパーが既に閉店していて買出しが出来なかったので朝ごはん抜きで走り始める。R169を北上開始。

雨が降るらしい・・ 山道で信号も殆ど無い道なので、ビュンビュン飛ばした車が多くて怖い思いをしながら道の駅・吉野路上北山に到着したのが10時前。

開店準備をしていたところを訪ねたところ、快くスタンプラリーのハンコを押させてくれた。ご主人によると、これから天気が下り坂だそうで早く移動したほうがいいらしい。

レストランもまだ開かないようだし・・とにかく先へ急ごう。
道の駅・吉野路上北山
さらに北上し、道の駅・杉の湯川上に到着。

懐かしい道の駅だなぁ・・と感慨深く思いながら振り返ったところ、ばんちゃんの姿なし。
あれ?と思っていると、でへへ、と笑いながらばんちゃん登場。わたしが目を離していた隙にトラブル発生→処理したらしい(笑)。

ちなみにここのスタンプは道の駅の売店ではなく、隣のホテルのロビーにあるので結構遅くに行っても押させてもらえるのかも。
あのときのことを思い出します
道の駅・杉の湯川上
期待していた以上においしい○
山菜そばと柿の葉寿司

朝食を兼ねた昼食を取る。
道の駅にある、立ち食い蕎麦みたいなもんだし・・と思っていたけど、意外と○。柿の葉寿司って初めて食べたんだけど、葉っぱは除けて食べるのか。お店の人に訊いて初めてわかった(恥)。バッテラみたく、これがまた美味しい。和歌山のラーメンやさんに置いてある早すしみたいなもんなんだ。さっぱりしていて、麺類とよく合う。

ここで2人して会社への貢物を大量に買い、パンパンな荷物の上にさらに詰め込み、シートバッグには雨の用意をしておく。

次の、道の駅・宇陀路大宇陀でばんちゃんとは最後の停車だ。

道の駅で事故してた^^; ハンコを押し、トイレに行き、特に記念撮影をするでもなくなんでもなく、一緒に走り始める。

もうほんの数キロ走ったら、ばんちゃんは右のR370へ。

わたしは左のR166へと別れるのだ。

そこまで来たとき、後ろのばんちゃんに向かって大きく手を振る。
道の駅・宇陀路大宇陀

「またね!」

フルフェイスのヘルメットの中で、ばんちゃんには聞こえない声を出してみる。
今まで一定の距離だったのに、サイドミラーのばんちゃんは、どんどん小さくなっていく。

でも、不思議と全然寂しくなんか無い。それよか、あまりのあっさりさに、笑いが出るほどだ。

奈良市内では大雨に打たれ、ツーリングマップルも開けられず路に迷いながら夕方家にたどり着いた。

行きたかった大阪と奈良の道の駅にも、迷ったおかげで行けずじまい。

雨具を脱ぐのが面倒で、スタンド以外どこにも立ち寄らなかった。雨が降ってしまったら、全然快適じゃないのに、お腹が空いていても走ってしまう・・それでも、バイク旅っていいなって思った。
3日目は・・雨に打たれました

多分そう思えたのは、この世の中に
あんなに寂しくない別れ方があるのだと知ったからだと思う。




ーおわり。

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