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#09 九州〜四国 4泊5日ツーリング
2日目 その3:2009年10月19日(月) はれ
同行者:なし バンバン走行距離:175km

●ルート概要●

R10→R210→県道11号→県道45号→R212
R57→県道111号→R325→地獄温泉



「あ、ばんちゃん?今どこなん?ふんふん」
「それじゃー下りていくわ」

1年ぶりに話すと言うのに、「ひさしぶり」とか「元気?」の一言もなく普通に会話が進んだことに驚き、電話を切った後、一人でニタニタ笑ってしまいました(笑)。それでこそ、わたしたちよ。

地図で見ると、今日宿泊予定の地獄温泉はすぐ近くにあるようなのに、何度通っても見つけられないとのこと。それで再びこちらに戻ってきて、下の駐車場にいるようなのです。

フォレスターのばんちゃんを発見。

やっぱり挨拶らしいあいさつもなく会話は普通に進み(笑)、入り口が見つけられないのはさすがに不安なので、売店の方に尋ねてみることにしました。

「地獄温泉に行きたいんです。この地図を見る限りすごく近そうなんですけど、ここからだと行けないんですか?もしかして国道に一回出て、大回りして行かないと行けないとか・・・」

すると売店のお母さん方は「地獄温泉に行くのか?!」と俄かに大騒ぎ。

どうしたどうした?!地獄がどうした?!

予約はしているのか?本当に今から行くのか?これから片道1時間はかかるよ。暗くなって、迷うかもしれない。今からならギリギリの時間だ。道が細くて大変なところだから。行くなら早くいけ。ところで、何で来ているの?車だよね。

・・・まくし立てられるように質問攻めです。

「一人は車で、わたしはバイクです」

答えたものの、

髪の毛がぐちゃぐちゃなのが恥ずかしいので、失礼ながらわたしは頭に半分ヘルメットを被った状態で尋ねているわけなんだけど・・・このヘルメットはバイクに乗る人が被るものでなくして、一体何に見えていたんだろうかと思います。もしかして防寒具?(笑)

時間は16時。

とにかく早く行け行けと急かされるもんで、ばんちゃんと大慌てで外に飛び出したわけです。ちなみに肝心の道は、地図で見るとほんの数キロなんだけど、一度R325に出てからでないとアクセスできないらしく。案内板は小さいながら出ているということなので、とりあえず走り出します。

で、どこかしら?とばんちゃんの後を走り始めるわけですが、R325を走っていると、でかでかと
地獄温泉と書いてくれているので見逃すことはなさそうでした(笑)。

ここからは散々脅された道なので、バイクのわたしが先に進むことにします。

・・・が、確かに1車線〜1.5車線幅が続くと言えばそうなのですが、離合できるところも多く、距離にしても5〜6kmほど。何故にあれほど脅されたのか意味がわかりませんでした(笑)。

今回お世話になるところは、草千里からそう離れていない地獄温泉の清風荘です。

天気・気温関係なく楽しめるということ、せっかく九州にいるんだから温泉も楽しめると場所を探していたところ、たまたまここにトレーラーハウスがあるのを発見したのです。トレーラーハウスは以前からどんなものか興味があったし、敷地内に4つの温泉。しかもオフシーズンなので料金もかなりお手頃(1トレーラー7500円しなかったので1人3500円ちょっと)。すぐに決定となったわけです。

手続きでいろいろあったものの、無事チェックイン。トレーラーハウスと言う特別な仕様なので管理人さんの説明は長かったわけですが、こんなところもベッドになるのか!と興味津々でお話を聞かせてもらいました(・∀・)。

ひさしぶりに見た! なかなか機能的です
エアコン・華氏で書いてる! 奥・ダブルベッド、手前・キッチン
どっちもベッドになるよ! めっちゃ細いです
ダイニングテーブル、ソファ 階段のない3段ベッド(笑)

洗面台、トイレ(狭!)もあり。
Wベッド(2人)・ソファベッド(1人)・ダイニングテーブルベッド(1人)、3段ベッド(1人×3人)とすると、最大で7人眠れると思いますが、もともと寝具は4人分標準で付いていて、空間的には大人が2〜3人で過ごすのが一番よさそうな感じに思いました。

準備をして、外に出るとします。阿蘇に来たら、以前kazuさんに連れて行ってもらった、月廻公園の地鶏のお店でもう一回食べたいと思っていたのです。ばんちゃんも快くOKしてくれ、フォレスターに乗り込み出かけます。ここからそう遠くはありません。

メールでやり取りしているときも、「滝に行くのに迷った」だなんて言うから、ばんちゃんの車にはナビが付いているのに何でだろう、と思ったら画面が真っ黒。

訊けば、機械の調子が悪く、愛知からナビなし、音楽ナシで1000km走って来たのだそう。ええ?!下道ならともかく、高速をなんの音楽もなしに・・・よく眠たくならなかったね(笑)。

そんな話をしながらお店に到着。

美味しいんだよなぁ 早く焼けないかなぁ
月廻り公園にあるお店 月廻定食と地鶏定食をいただきます

わたしはここに連れてきてもらうまで、地鶏というものを食べたことがなかったのです。鶏肉の歯ごたえと美味しさに感動したんですよね。鶏ってこんなにおいしいものだったんだ!って。

ばんちゃんはお昼にチキンバンバン定食(笑)を食べて、まだその後遺症が若干残っていたわけだけど、案の定、朝からまともに食べていないわたしはばんちゃんの分までガツガツ頂きました。あーおいしかった(・∀・)。

帰りにお酒を買い、部屋に戻り冷凍庫につっこんで、楽しみにしていた温泉へゴー。

外湯が3つに内湯が1つ。とりあえず近い順に入っていくことにします。

まさかの貸切! えらい静かだなぁと思ったら

誰もいない!貸切状態です。やった(・∀・)。

大喜びでばんちゃんと携帯のカメラでパチリ。
早速準備をして入ると、少し熱めの白濁したお湯。ぬるぬるタイプです。

「あーええお風呂やねー」

もくもくと立ち上る白い湯気が、寒空の中に消えていくのを眺めます。九州まで来たんだなぁ。としみじみ思うわけです。
1つめ

関西からのわたしには、フェリーという手段があります。
でも、愛知のばんちゃんには、それがありません。だから、同じ休みの日数だとしても、ばんちゃんはわたしよりも移動時間がかかるので短くなるわけです。

だから、また潮岬(和歌山)でも、福井や能登半島でも、伊勢(三重)でもいいやん、って提案しました。だけど、ばんちゃんは「今の仕事をしている限り、九州にいけないのは嫌だ」って言いました。

そこそこ、自由に使えるお金があっても、休みがない。
無理して、1日2日休んで行けるところでなく、もう少し遠い場所に行きたい。
おいしいものを食べて、ゆっくり温泉に浸かりたい。

九州の阿蘇って場所は、仕事のことを忘れられる、毎日の日常から離れられる、ちょびっと贅沢できる、愛知と兵庫の2人にとってちょうどいい距離だったのかもしれません。

気持ちよいお湯に浸かりながらばんちゃんが言うとおり、妥協しなくてよかった、って思いました。

体も十分あったまった後、敵討ちの湯へ。
ここも貸切状態で大喜びだったのですが、誰かが水で薄めたまま放置したらしく、浸かるとかなりの低温!そのまま出ると寒いのがわかるので、なかなか出られずしばらく入ったっきりでした。出るのも寒く、入っているのも微妙という・・温泉でこんなの初体験です(笑)。

結局なかなか温かくならなかったもので、寒い寒いと言いながら、内湯へ移動。ここで再びホカホカに温まった後、最も楽しみにしていたどろ湯へ。

アー!!
なかなかインパクトがあります

本当は、どろ湯を撮りたかったのですが・・・なんと驚きの混浴露天風呂。

ええ、そうなの?そうなんだ・・

鹿児島のさくらさくら温泉みたく、鉢に泥が置いてあって、好きにパックしてね、っていう温泉だとばかり。脱衣所は男女別でしっかりした仕切りもあり、中には内湯も。

混浴には、左手に40代位の男女が1組。右手に20代の男性が1人いるのはチェック済みです。

「なんか入りにくいよねー」
「でも、二度と会うこともないしね、せっかく来たんやし、泥も気になるし」

ということで、意を決して入ることにしました。男女組のほうが入りやすそうだったので左手へ進んだわけですが、



















あっつ!!!!











左と右にわかれているのは、温度の違いだったようで、左手は「熱めの湯」だったのです。無理無理!こんなの無理!!

ここまで来て入らないわけにもいかないので、仕方ナシに男子が1人で入っている「ぬるめの湯」へ入ることにします。岩か柱かがあって、ちょうど陰になる場所があったのでそこへ・・

はー気持ちいい(・∀・)。

で、泥はどこだ?と思ったら、どうやら泥はこの温泉の底にあるそうなのです。ええ?!そうなの?!

ばんちゃんと2人して、白濁した温泉の底をゴソゴソ。手探りで探しますが、小石ばかりで泥らしきものは見つかりません。

そうこうしていると1人で入っていた男性が、「ほら、こういうの、こっちにはいっぱいあるよ」という感じで見せてくれました。

なぬ?あんな泥らしき泥があるとは・・
わたしたちが入った手前部分は、みんなが入る場所なのでもうないのかもしれません。ちょっとづつ奥へと移動し、探ると、確かに岩陰に滑らかな泥が!

よしよし!と2人して顔やら手やらにすり込みます(笑)。

すると、「これ、あげるよ」と男性が泥を持ってこちらへ・・

イヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!
前を隠してくれ!前を!!あの兄さんすっぽんぽんで来るよ!!

無下に拒否することもできず・・

「あ、ありがとうございます」と受け取った後、しばらくしてばんちゃんに、「見た?」と小声で訊いてみると

「無意識のうちに目逸らしてた、というかモザイク入ってた。視界にはばっちり入ってたはずなのに」と言ってておかしくなりました。「わたしも同じ!」

あんだけ堂々と来るってことは、見ていいんだろうけど(笑)、自然と焦点を合わさないようにしてたわけで。

しかし、日本人とばかり思っていたわけですが、わたしたちが言っていた言葉を繰り返し呟いていたりで、どうやらお隣の国の方だったようです。しかし、あのお兄さんのメガネがどうして温泉でも曇らなかったのかとっても不思議です。

そんな兄さんがいなくなった後、熱いお湯にいた40代の男女もこちらに来たわけですが、やっぱり男・前隠さず・・・というか、そもそもタオルを持っていませんでした。

自信マンマンだな?!(笑)

とにもかくにも、想像以上に面白い?温泉を堪能し、骨まで温まった感じ。
部屋に戻ってキンキンに冷えたお酒を冷凍庫から出し、乾杯してグビグビ。



くーーうまい!!!(・∀・)



凍る寸前まで冷えていて、こんなにおいしいお酒を飲んだのは本当にひさしぶりです。

ばんちゃんが途中で買って来てくれたお酒やらを飲みつつ、爆笑話が延々と・・九州に来て、ライダーハウスに泊まらなかったのは、ほかの人に気兼ねなく夜遅くまで飲めないと思ったから。去年は滝にドボンで大笑い。今年はお土産やさんのおばちゃんと、混浴に大笑い。

ばんちゃんもわたしも、どちらかというと人見知りで決してベラベラしゃべるほうではないとは思うのですが、笑いのつぼが驚くほど似ているわけなのです。相当レアだと思うのですが・・・タイプが似ていると思われます。

思えば、数年前、ばんちゃんがわたしのサイトを読んでくれ、感想を送ってくれたのが始まりでした。

「なんか、似てると思って」

初対面から、驚くことに全く緊張しませんでした。
もしかしたら、そんな女子がまだ日本のどこかに居るのかな・・・一人旅が好きで、お酒が好きで、歩くことが好きで、バイクや車の運転が好き、讃岐うどんが大好物。

そんな人がここに加わればもっと面白いのにな。

ふと、そんなことを思いました。

もう1時。
来年はこの季節まで待たなくても、春にでも、TRとバンバンでツーリングが出来たらいいなぁと思うわけなのです。

おやすみなさい。
今日のルートです


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