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バンバンと行く、北海道ツーリング+α 2014
18日目:2014年9月22日(月) はれ後大雨後はれ
バンバン走行距離:406.0km 出費:4,525円
●出発地●
北海道標茶町
多和平キャンプ場
●宿泊地●
北海道上士幌町
湯元館ライダーハウス

●移動概要●

多和平→野付半島→羅臼→中標津→上士幌


いや、爆睡した。
ホッカイロ、最強である。寒さで目覚めることもなく、トイレで起きることもなく、朝の5時過ぎ、周りのテントの人が行動を開始した音で目が覚めた。まさかこんなにぐっすり眠れるなんて。ホッカイロ様様である。

散歩したり、朝ご飯を食べたり、こぼれていたオリーブオイルふき取り作業にアタフタしたり、荷物整理をしたり。

iPhoneでチェックしてみると、ここ3日ずっと欠航していた知床岬行の観光船が今日の午前便は出港するようである。待った甲斐があったというものだ。何の予定もなく、思うがままに動いていたわたしが、このために3日調整したのである。

今日はお昼までにウトロに行けばよい。・・・だけももったいないかな、と思い、せっかくなので野付半島の灯台を訪れてからウトロに向かうことにした。

今日も気持ちいい朝(・ω・)
出発しますか

誰もいなくなったキャンプ場でのんびりしすぎて、既に9時40分。驚きである(°ω°)。

時計をチェックしながら、野付半島へと向かう。
時間があればさらに寄り道をしたかったけれど、とりあえず遊歩道よりもさらに先に進んだところにある灯台に行くくらいしか時間はなさそうである。

ちょっと寄り道

ここへ来てもいつも行かず仕舞いだった野付埼灯台。ようやく訪れることができた。ダート部分は走れそうではあったけれど、車両進入禁止だったので、手前の駐車場に置いて散策開始。

ネイチャーセンターがある場所よりさらに進んだところにあるこの場所に、想像以上の車が停まっていたことに少々驚きつつ灯台をパチリ。

うぬ。乗っては行けぬか・・
今までスルーし続けていたものね
灯台が映えるね〜!

巣のようなものがあったけど、やっぱりそうなのかしら?結構ゴツイ木だけど、鳥の巣だとすれば、力持ちの鳥さんだね(・ω・)。

おやや??
思ったより遠かった(笑) プレートゲット

いい天気。
しかし、今から向かう知床方向を見ると、雲が多いように見える。
ここ数日安定しているとはいえ、北海道に来てから裏切り続けられた天気を知っているだけに、若干不安になる。そんな気持ちを抱えながら、知床へ向けて走り始めた。

なーんもない
この斜めり具合いいよね

走れば走るほど、知床に近づけば近づくほど不安が大きくなっていった。出発した方向は青空が広がっているのに、向かう先は厚い雲が待ち構えている。

そして、羅臼の町に差し掛かったころ、ポツポツと雨が降り始めた。

なんだか怪しげ・・・

あんなに朝、晴れとったやん。
うそやん。うそうそ。雨が降るはずなんかない。

うーん・・・

との想いもむなしく、大粒の雨が降り始めてしまった。路肩にバンバンを寄せて、いやいや雨装備に着替え終わったころ、電話が鳴った。ああ、嫌な予感。

「轟さんのお電話ですか」

電話は申し込んだ遊覧船会社からだった。「天気の急変により、午後の便は欠航となりました」

はぁぁぁぁ。悲しい。鳴った瞬間、そうだろうとは思ったけれども。出港まであと1時間だった。このために3日待って、今日もこのためだけに知床に向かったのに。本当に残念だ。

が、そうもしていられない。あの黒い雲は恐らくこちらにやってくるだろう。わざわざ突っ込むこともあるまいと、来た道を戻ることにした。

向うの空、まっくろ

しばらく走り、雨が止んだポイントでiPhoneで雨雲をチェック。知床から北はえらいことになっているので、とりあえず南下することにする。雨雲から逃げれそうなエリアはどこだ?

標津まで戻って、帯広か、釧路か、足寄か、どちら方面を目指すか改めて考えよう。

そうこうしていると、先ほど抜かしていったお兄さんがUターンしてきて話しかけてくれた。

「大丈夫ですか?」

「えっ??あ、大丈夫です」

「それならよかったです。何でもないところで停まっていたから、もしかしてトラブルなのかなと気になって」

うわー。本当に?!話したこともない見ず知らずのわたしのためにわざわざ戻ってきてくれるなんて、何て親切なお兄さんだろう。お気遣いありがとう(*´ω`*)。

でも、わたしは何でもないところで停まって、さんざんくだらない写真を撮っている人間。傍から見れば、そういう風(困っている・トラブルに遭っている等)に思われている可能性もあるってことなのね。ある意味考えものかもしれないと、少し思ってしまった。が、ここは感謝することで許してもらうとしよう。

ペースが似たような感じだったので、約30キロくらいお兄さんの背中を見て走り、わたしは標津からR272へと入り、中標津(なかしべつ)方面へ進むことにした。

っと!!

どこかで雨宿りできる場所があるなら、したいと思うほど、恐ろしいくらいの雨が降り始めた。

え?何このゲリラ豪雨(°ω°)。前の車と十分車間を取って慎重に走っていく。とてもじゃないけれど、前が見えないのでシールドも全開である。必死すぎて、痛さは気にならなかった。

恐ろしいのは見えないことではない。
降り始めてそれほど経っていないはずなのに、驚くほど大きな、何メートルにも渡る水たまりが道路にできていることである。路面は雨がたたきつけていて、直前まで水たまりになっていることに気が付かない。

そこに突っ込んでいくのである。

ゆっくり走っていても、水たまりに突っ込み、急にスピードダウンして、ハンドルが取られる瞬間は怖さは生きた心地がしなかった。センターライン近くまでできてる大きな水たまり。それでもまだ中央線よりのほうが安全かと、少し右寄りを走る。とにかくすっ転んで行く人に迷惑かけないように、神経を尖らせて走っていく。バンバン、きつい道中だけれども一緒に切り抜けてね。

いくつもの水たまりをやり過ごし、少し雨が大人しくなったころ、中標津の岡本セルフを見つけたので給油。ふぅーと息を吐く。今日、キャンプ場を出たときにこんな1日になるなんてまるで想像しなかったな(苦笑)。

隅っこで少し休憩させてもらい、泥まみれになったバンバンの足元をぬぐう。雨雲を見てマシな方に走って来たはずなのに・・・それでも、これから向かう先は夕方までは晴れていそうである。

晴れていると、信じて走ろう。

こんなところにあったとは(笑)
???

どこにあるのだろうと思っていた鮭のオブジェ(?)。何回も同じ道を走っていたのに、ようやく今日気付いた次第。
何回同じ道を走っても、いろんなところに目をやって、拾い集めていけばいいのよね。で、何だろうこの穴(笑)。

とにもかくにも、足寄方面を目指そうと決めたころ、空が爽やかに晴れ始めた。

晴れたー!
よしっ!

バリィさんとイヨノスケも外付け完了(・ω・)。外のが気持ちいいよね。青空の中を気持ちよく走り、足寄の町のセイコーマートに着いたときには、16時過ぎ。薄暗くなってきた。日が落ちることはそれほど気にならないのに、乾ききらないグローブの冷たさを、徐々に感じるようになってきたことに、今日のわたしは少し心細さを感じていた。

寝床を決めなければ。

気持ちは帯広方面に傾いていたのに、糠平の湯本館はどうだろうかと電話をしてみると気さくな親父さんが対応してくださった。「今日は珍しいなぁ。女性4人目だよ」

何か食べ物を買ってきたほうがいいよと言われたので、セイコーマートでホットシェフのカツ丼を買って糠平を目指した。

いつもは男子部屋だという大広間を今日は女子部屋にしてくださったらしい。

ストーブが焚かれた部屋はあまりに暖かすぎて、ほっとして落ち着いていいんだよと言われているようで、わたしにとって安心できる場所なのだと直ぐに感じた。

東京から旦那さんとタンデムでやってきた女性、北海道在住の女性2人組、初対面とは思えないほどすぐに盛り上がれたから余計だったのだろう。

ほっとしたよぉ

濡れたものを乾かし、すぐに温泉に入って冷えた体を温めた。古くてダメ、という人もいるかもしれないけれど、歴史があって雰囲気よくて、またこの温泉に入りに行きたいと思える宿である。

ひとつくらいお気に入りのライダーハウスを増やしたいなと思っていたので、目標は達成である。周りにお店は皆無なので、足寄で食料を買っておいてよかったと心から思った。

1時間以上経ったカツ丼がまだ温かかったことに感動である。おいしかったから、帰るまでにもう一回食べたいなぁ。

今日のゲリラ豪雨のキツさを分かち合い、みんなでキャンプ場のあるある話をして、大爆笑して、11時過ぎに後ろ髪引かれながら就寝(隣の男子が寝始めたみたいだったので)。

ああ、本当によく笑った。まさか糠平でこんなに楽しい夜を過ごせるなんて思ってもいなかった。今回の旅はここに泊まる予定はなかったし、遊覧船に乗っていたら、今日のわたしは知床のキャンプ場に泊まるはずだったのだ。

他の3人もここに泊まる予定ではなかったのにやってきたと言っていたから、今日ここで出逢えたのは雨が導いた奇跡。

うん、旅の出逢いって奇跡の繰り返しなんだね。改めて思えた。みんなにありがとう(*´ω`*)。


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※本日のルートですが、少し違いますが大体こんな感じということで(今回地図は画像です)。

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