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2005年4月12日(火) 雨のちくもり <2日目>
出発地:広島県広島市 広島港 現在地:広島県佐伯町 道の駅 スパ羅漢
走行距離:74.4km ★ 計:186.3km 出費:4578円
★うちわけ★

GAS:1478円 温泉代:800円
観光費(宮島フェリー往復含む):390円
駐車場代:1400円 食費:510円


広島県・そんなつもりでなくても。



昨夜思いついた場所は「港」。そうだ、広島港があったんだ、と思いながら車を移動させた。なかなか夜の港はロマンチック。一本道に入ると車がちらほら止まっていたし、フェリーターミナルからほど近くトイレも使わせていただいた。ただ、夜の3時ぐらいからガタガタ音がし始めてちょっと怖かったけど。

そしてまだ5時だったのでゴロゴロしていると、ドンドンドン!!

な、ナニ?!

恐る恐る振り返ると、おじさんが立っていた。

「わるいんじゃけどのー、ここ、うちのトラックが車とめにくるけん、移動さしてくれんか?」

あっ!邪魔にならないところだと思っていたのに。「すみませんでした。すぐ移動します」と言うとおじさんは「わるいのう」と言って去って・・・と思ったらわざわざまた戻ってきて「あの辺じゃったら大丈夫じゃけん」と別の場所を教えてくれたのだ。

わたしが悪いのだから怒られても仕方ないくらいなのに、おじさんの言い方にものすごく優しさを感じて朝から嬉しくなった。言い方や言葉一つなんだね。そんなことを寝ぼけた頭で考えたり。昨日の方といい広島の人は優しいのかな。するとぽつぽつ雨が。

平和公園へ行きたかったのだけど9時にならないと資料館などは開かないようなので、8時位までコンビニで肉まんを買って食べたり、ガソリン給油。リッター10?弱。燃費というのはそう伸びるものではないのか。いつもと同じくらいだ。

平和公園には駐車場がないので周辺で探さなくては。相場は大体決まっていて20分100円・もしくは30分で150円。いちばん安いところで30分140円(微妙)のようだけど、車に乗って探しているときにそんなにうまく見つけれるわけもなく、普通に20分100円のところに駐車。

本日より容量の都合により画像説明文が字のところはクリックしても大きな画像なし、字のところはクリックすると大きくなるよう変更することになりました。

ここへ来るのは確か中学生以来なのであまり覚えていない。しとしと雨が降っているほうが何だかこの公園に合っているような気がした。まだ少し早かったので公園内を歩いてから資料館(大人50円)へと足を運んだ。戦争のことはあまり知らないわたしがあれこれ書くこともできないけれど、見ていると全身に鳥肌が立ってきた。

わたしは前々から「何歳まで生きたい?」なんて訊かれても「50歳か60歳で死にたい」と答えていた。あまり長く生きたくないなと。ボケる前に死にたいなと。

でも、それがバチ当たりな考えであることに、こんなわたしに教えてくれたこのヒロシマという場所。戦争で亡くなった方のことだけでなく、病気で思うように生きれない人のことを考えてもわかるのにね。生きている、しかも元気に、さらには今なんて自分の好きな旅をすることができている。わたしはもっとあたりまえに、生きていることを幸せに感じないといけない。

雨が合います 世界遺産・原爆ドーム
しあわせを感じないといけないね 焼けてしまった三輪車

それからおにぎりを食べながら宮島へ。ここも広島にある2つめの世界遺産。
ちょっと通り過ぎてしまったので適当に1日1000円の駐車場に停めたらフェリー乗り場のところに1日800円の駐車場があるではないか。遠いのに高いなんてなかなか強気だな(笑)。

往復の宮島行きJRフェリーのきっぷを買い(340円)いざ、宮島へ出陣。確か、小学3年生のときに来たのだ。宮島水族館のウーパールーパー(懐)を見に。嬉しそうに自分で写真を撮ったのにカメラのキャップを外すのを忘れていて一枚も撮れてなかったという思い出しか・・なので、鳥居だの厳島神社だの全く覚えておりませぬ。

 
     
三景碑ゲッツ! 浮かぶ鳥居

ここ宮島は、京都の天橋立・宮城の松島に並ぶ日本三景。見た瞬間、何故にこれが?!と思ったのは、思っちゃったけど。意外と外国からの旅行者が多くてびっくり。平和公園も多かったなぁ。

雨が上がったので散策開始。意外と歩くポイントがあるようでまずは光明院のほうへと。いたるところで鹿さんが登場。普通の民家の前にいるんだもん(笑)。ちょっと坂道を上がっただけなのにいい景色が広がっていたりする。めっけもん。

惜しい!


あぁ、この数日の雨がなかったらものすごく綺麗だったろうに。かなり散ってもなお、この様子。満開の桜をここで見たかったな。残念。

この宮島には弥山という山があるらしい。往路約2kmの道のりなのだけどどこが登山口かしら。

新しい登山靴を慣らしのために履いてきているし、下もジーンズで歩くには重いし、小腹が軽く減っているし、飲み物も持ってこなかったので迷ったのだけど

そういわれると走りたくなる 屋根しかない家? あれれ?ここはもしや


気づけばそこはもう登山道。
すれ違った降りてきた男性に「え?今から登るの?」と声をかけられる。時は12:35。よしたほうがいいのか。そう思いながらも足は頂上へと向かっていった。たかだか2キロ半だしね、いけるよ、いける、と言い聞かせて進むことに。

しかし、自分の考えが甘いことにすぐに気がついた。何て言ったって片道2kmと言えども登山はひさしぶりなのだ。ほぼ100mまたは200mに設置された案内板。歩いたと思ったのに全然進んでいない(笑)。せめて飲み物くらい持ってくればいいのに・・・どうしてこう計画性がないのだろう(謎)。

体力の自信はあったのに、たった2キロの道のりがキツすぎる(泣)。仕事を辞めてのこの3週間の甘えた生活ぶりを指摘されているように、足はどんどん重たくなっていった。

一歩一歩なんとか進んで行った。空がちょっと近くになってきた気がするなぁ。喉が渇いたなぁ、あとちょっと、あとちょっと・・・あとちょっとでコーラが飲めるよと言い聞かせながらテクテクと歩いた。

これ見たらわたし、がんばれるよ!


そしてようやく一歩手前の寺院に到着。はぁ。そこのお寺の方が

「今日ね、雨が降っていたから上の売店閉まってますよ」と。

えー!!

この落胆ぶりをどう表せばよいというのだ。買ったばかりのソフトクリームをぼてっと落としちゃった以上のショックを覚えた。軽くめまいも。

「そうなんですか。飲み物を持って来なかったんで何か買おうと思ってたんですけど」声を振り絞って出した。

「そうだったんですか。ラムネがありますよ。お接待しましょう」

何とおっしゃりましたか(凸)。冷蔵庫からヒヤヒヤのラムネを!わーい、わーい。まだ頂上まであと少しあるとのことなので、ラムネ片手にラストスパートをかけることにした。頂上まで我慢しよう。ジュースが飲めないってわかった途端くじけそうになったけど、やっぱりわたし歩くよ(単純)。

それから何とか歩ききり、1時間10分ほどで弥山山頂529mに到達。おめでとう、わたし。はぁ、疲れたぁ。でも登ってよかったぁ。ラムネがなかったらそうは思えなかったかもしれないけれど(笑)。ラムネをぐいと飲み干した。この痛さがたまんない。幸せだー。


初お接待・ありがとうございました

下っているときに3人ほどすれ違う。一組はご夫婦。

「あとひとがんばりですよ」と声をかけると「大変なことになっちゃってねぇ(笑)」
「わたしも登るつもりじゃなかったんですけど(;・∀・)」と言うと「本当にその通り(笑)」と女性の方が。他の方をみてもななめかけバッグにナイキの靴だとか。あれあれ、という間に登ってしまったという感じだった。お寺の方にご挨拶をしてから山を下った。ブカブカジーンズがズレてきて、おパンツが(汗)。なんとかかんとか下ると、いい具合に潮も引いていた。やったね。

ラッキー ごっついなぁ

おぉ!!

目の前に広がる景色を見て、三景の一つである理由がちょっとだけわかった気がした。ちょっと、歩いて行けちゃうよ。鳥居の足元まで行ってみるとびっしり貝が。鳥居にこんなのが付いているのはきっとここだけなんだろうな。

駐車場のおじさんに道を訊いて、道の駅・スパ羅漢を目指した。ジムにはちょっぴりきつい道を登り、佐伯町へ。1時間くらいと聞いていたのになかなか着かず。「ほんとにほんとに行くの?」とおじさんに訊かれたくらいだから、辺鄙なとこなんだろうなと思っていたら本当に辺鄙なところだった(笑)。

受付が19時まで、入浴が20時まで。レストランは既に閉店。まだ時間があったのでとりあえず湯を沸かし、鍋に手を入れてみると熱い気がしたのでカップめんにジョボジョボと。

そして3分。ちーん。

「先生、麺がほぐれません!!」

空腹の余りフライングしちゃったわけでして。ぬるいぬるい!どうする?!って訊くまでもない。えぇい、食うしかないだろうがぁ(強気)。

固麺完食。うっぷ(失礼)。

お腹を満たした後で温泉。800円だけあり、タオル2枚貸してもらえる上にシャンプー等もしっかり備え付け。ジェットバスとサウナで疲れた身体を癒した。マッサージ機もあったしね。血圧・身長・体重もひととおりチェック。

まだ8時になってないというのに眠たくて。今晩も冷えそうだから今日は寝袋2枚態勢でいこう。日記は一眠りしてからでいいや。駐車場の角っこに大きなワゴン車が。車で旅しているのかな。ふにゃふにゃ。おやすみなさい。


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