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2005年4月27日(水) はれ <17日目>
出発地:鹿児島県霧島町 道の駅 霧島 現在地:熊本県有明町 道の駅 有明
走行距離:225.1km ★ 計:2741.7km 出費:3556円 
★うちわけ★
GAS:1370円 食費:1176円
お風呂代(ロッカー込み):500円
通信費:300円 生活用品:210円


熊本県・水俣市で心が揺れたこと。


えびの高原が宮崎県でその近くだから、霧島もてっきり宮崎だと思っていたら鹿児島県だった(失礼)。スタンプラリーのハンコをよく見て今気がついた。

昨日、実は早めに道の駅に到着→日記を書き終えていたので書けなかったのだけど、寝るまでに2ついいことがあったのだ。

1:霧島高原の夕景を見れたこと。
2:福岡の一人旅をしているおじちゃんとものすごく楽しいお話ができたこと。おまけによく冷えたイチゴを1パックまるごともらっちゃった。

上品な色、R223 わーい(・∀・)

車でパソコンをしていたら、1台の車がわたしの2台横にやってきた。7時を過ぎてもここの道の駅は全く人が増えなかった。駐車場スペースが200台以上あるからきっと泊まる人もたくさんいるだろうと安心していたのに。向こうの方に一台だけ停まっていたから、少しだけほっとしていたのだ。その車がやってきた。それだけでも内心嬉しかったのに、おじちゃんが話しかけて来てくれたのだ。

「ここ、本当に人がいないよね・・・今日泊まるんですか。こっちに移動してもいいですか」

どうぞどうぞ。こちらこそ心強いです(・∀・)。おじさんは旅好きが高じてついに太陽熱発電機を屋根に取り付け、マウンテンバイクを車に積み込み、助手席までとっぱらってしまったそうだ(笑)。発電機をつけたのは、どうしても夜、冷えたビールを飲みたくて冷蔵庫を置きたかったかららしい。冷蔵庫があるからわたしにくれたイチゴも冷えてておいしかったのだ。そうしながら曇りの日でも一体どれくらい持つものかと、今九州を走りながら実験中なのだそうだ。外でいろんなおもしろ旅話をしてくれて、でもよくいるような「俺の旅自慢」的ではなく、笑わせてもらった。本当に、出会う人みんな話しやすくて楽しい人ばかり。

今日はまた山道を走ることになるので早めに起き(5時半)、過去最速の6時20分に出発。おじちゃんも既に起きていたので、挨拶をして出発。

さすがに朝早いので、車もまばら。のんびり走れるね。朝の気持ちいい高原の風を窓からいっぱい浴びて走る。毎日毎日、気分がいい(・∀・)。

 
丸尾の滝

R223→県道55号→R268をひたすら走り、熊本県水俣市に入った頃には既に8時過ぎでちょうどラッシュの時間だ。途中からみんなビュンビュン飛ばすから怖いのなんの。流れに乗って、ついついいつもよりスピード出してしまった。安全運転・安全運転。

さすがに早すぎるよなぁ、と思いコンビニにて豆乳とおにぎりの朝ご飯。パソコンを開いて資料館について調べてみる。うーん、場所どこかなぁ。結局、通りがかった女性に訊いてみると、もう少し先の橋を渡るとあるという。

今日は水俣病資料館に行く予定。学校で習った4大公害病の一つ。昔の記憶を手繰り寄せてみるけれど、もう随分前に習ったことでほとんど覚えていない。せっかく近くを来たのだし、足を運んでみることにしたわけだ。

9時に開く資料館は9時を少し過ぎた頃に行ったのだけど、恐縮するくらいシンと静まり返っていた。入ってすぐの所に、折り紙が置かれている。「みなさんも折ってください」と書いてある。追悼の日に燃やされるそうだ。わたしも一つ折ってみた。

好きな青色で

受付で記帳を済ませ、中に入った。誰もいなかったので、たくさんあるビデオ説明も自分のペースでゆっくりと見ることが出来た。

水俣の人は魚を採って暮らしていた→チッソ株式会社が出来、水力発電会社から化学肥料や塩化ビニールを作るようになる→チッソは大きな会社となり、日本の成長を支えた→水俣にはチッソに勤める人もたくさんいて人口も増えた→チッソは製品を作る過程で出来た身体に有害なメチル水銀をそのまま海に流した→ 海は当然汚染され、そこの魚を食べた人たちが病気になっていった→水俣病が確認された(S31)→ネコ実験などをする→何と12年も経ってようやく国が公害と認定・・・→約40年ほど経って和解。

驚いたのはチッソは病院も営んでいて、国が公害と認める前に独自でネコ実験をして有害な物質を含んだ廃水とわかっていながらなおも海に垂れ流しにしていたということ、さらに水俣の街を走っていて普通に今もなおあるチッソの工場。汚染された魚、ヘドロを取り除き熊本でも有数の綺麗さを誇るらしい水俣湾。確かに綺麗に見えたけど漁師の人たちはどうしてるんだろう。「水俣で取れた魚です」と言って売れるんだろうか。今も病気の人はいるだろうにどうしてるんだろう、と湧き上がる疑問は尽きない。

人間は失敗する動物。でも学習だってできる。とにかくこんな大きな失敗を二度としてはいけない。苦しんでいる様子、本当に胸が痛かった。

ゆっくり見させてもらったので資料館を出たのはお昼前。公園でお湯を沸かしてラーメンをズルズル。R3を北上。何だかいろんなことを考えてしまって上の空という感じで車を走らせていた。大きな国道でよかったかも(汗)。

R3には道の駅・たのうら、竜北とあるのだけどどちらも休館日。ソフトクリームが食べたかったのに。2つは近い道の駅なんだから、せめてどっちかは開いてて欲しい。たのうらは道路情報コーナーにハンコを置いててくれてたから行った甲斐があったけど。

道の駅を出て右折したら、R3と高速道路の入り口を間違えてしまいバックできずに進入(泣)。とりあえず次の出口で出るしかないか。

高速は乗らないって決めてたのになぁ。

あ、あったあった、出口!・・・お金払ってさっさと出よう。
   
高速。ジム快走 あれれ、もしかして・・

おぉ!

見えるかな、右画像。「ここから有料」。

そうなのだ、わたしが乗った区間は高速道路(?)にも関わらず無料区間だったのだ。何というミラクル。

八代(やつしろ)市を通り抜け、ようやくR3→R266の宇土半島方面へ。

三脚の部品が取れてしまってグラグラになってしまったので百均でお買い物。新しいのを買いたいのだけど、インバーターを買ってしまったのでもうちょっと我慢。とにかく固定さえできればいいや、と固めてしまう作戦に。接着剤で三脚復活(?)なり。スーパーでスパゲッティのソースやわたしの大好きな豚汁うどんを発見して購入したり、はなまるうどんを見つけて、さっきご飯食べるんじゃなかったと後悔したり。  
 
三脚これで使えます カップ麺ではこれがイチオシ

はなまるうどん、食べたいなぁ

そして道の駅・不知火(しらぬい)でようやくソフトクリームを発見。不知火ってでこぽん発祥の地なんだ。ちろんソフトクリームはでこぽんで。わたしはすっぱいものが好きなんだけど、酸味と甘さが絶妙。ヨーグルト味のアイスクリームが好きな人は多分気に入ってもらえるはず。

それから走るのだけど、目的地まで近いようで遠い。いい景色だったから気持ちのいいドライブだったけど。ようやく18時頃、道の駅に到着。従業員の人に夕日、まだ大丈夫ですかね、と確認しながら併設の温泉へ。大きくはないけど露天風呂もあり、そこから海ともう少しで沈む太陽が見えて感動した。一人占めできちゃったし。このまま露天風呂から夕日を見ようかとも思ったのだけど、のぼせそうだったので断念。

有明海に沈む夕日

何とか日の入りにも間に合った。有明海、綺麗だね。

そんな海でやってみたいことがあったのだ。それは

「海水DEパスタ」

どうせ水に塩入れるなら海水でもいいんじゃん?と常々思っていたわたし。道の駅のすぐ側には人目に付きにくい海岸が。これはチャンスである。

スパゲッティ道具一式を持って海岸へと移動し、薄暗い中調理スタート(危)。海水を汲むことからスタートなのだけど、少々の海藻や砂などは気にしません。これが男料理というものです(女子です)。

といいつつ、やっぱりしょっぱすぎるんじゃないかとと思い、実は水500mlも持参だったり(軟弱)。というわけで海水:水=1:1くらいかしら。

10分後のカルボナーラの結果。

「普通にうまい」

以上なり。水節約になるかも。でも全部海水だったら塩分取りすぎになると思われる。とにかく満足満足。あー楽しかった!

有明海の海水パスタ

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