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2005年6月30日(木) はれ <81日目>
出発地:北海道利尻富士町
ファミリーキャンプ場ゆ〜に
現在地:北海道利尻富士町
ファミリーキャンプ場ゆ〜に 
走行距離:11.4km ★計:11257.9km 出費:2673円
食費(米5kg含む):2293円 
生活費:380円


北海道・ポン〜姫沼を歩いて夜は超豪華食にありつく。

のんびり8時前に起床。テントから顔を出したら利尻富士のてっぺんがきれいに見えている。うん、今日もいい天気になりそうだ。

昨日作る予定だった、ほうれん草のミートスパゲッティを作り朝から濃いめのお食事です(太)。管理人さんに洗濯物を干すロープを植木の支柱に張っていいのかと訊いてみたら、バンガローの人には心得として「洗濯物は外に干さないこと」と書いてあるそうで、バンガローの人から見えない場所・すぐ側を通っているサイクリングコースからあまり見えないところならいいよ、とのこと。早速洗濯物を干すのだけど、カラスのヤロウが勘違いしているようでやたらと近づいてくる。食べ物じゃねぇって!

九種湖のカラスは朝の1時、2時から大群がカァカァうるさかった。誰を狙うか徹夜で作戦会議していたのかもしれないけど?ここのカラスは大群ではないのだけど、新しい行動を起こすと何やってんの、と言わんばかりにスリスリと近づいてくるのだ。全くもぅ。

10時頃に着替えてお出かけ。
今日は時間もあるので歩いて利尻登山口まで行き(約2km)、それからポン山〜姫沼(4km位?)へと行って戻ってくるという予定でありました。

が、一歩キャンプ場を出るとちょうど通りかかった1台の車。

「のってけ〜や〜」

そこには登山口のほうのキャンプ場の管理人さんと昨日会った千葉のライダーのお兄さんが。うっそん。なんてグッドタイミングなのかしら。まるでお迎えタクシーじゃないの。姫沼まで歩いて帰って来るつもりだというと、せっかくだから姫沼からはサイクリングコースを歩いて帰ったらすごく気持ちがいいよ、と教えてくれた。ちょうどキャンプ場のところに出てくるらしく好都合なのでそうすることにした。

またお水を汲んでから行こうとしたら、姫沼からこちらに歩いて来たという東京の女の子に出会う。もう、笑ったらめちゃくちゃかわいい女の子。少し早い仕事の夏休みで礼文・利尻に5日来たそうだ。腰を下ろしてしばらく話した。何だかすごく嬉しかった。こういう風に歩いてのんびりと時間を過ごすのが好きな同い年くらいの女の子に会えたことが。

名前も聞かなかったけれど、「話せてすごく嬉しかった」と言葉で伝えることができた。彼女も「わたしも嬉しかった」と言ってくれた。

結果的に今日は50人ほどの団体を抜いただけで、後は誰にも会わなかった。彼女に会えて本当によかったと今、日記を書きながらも改めて思う。

姫沼へ行くついでにポン山があるのではなく、姫沼への道をちょっとそれてポン方面へ。

ぽぽんがポン!

ポンってさらに大と小に分かれている模様。というわけで先に時間のかかる小ポンへ。

行ったのですが、え、って感じなのですぐ引き戻すことに。あの、ほとんど何も見えないんですけど(汗)。しかし大ポンは小でがっくり来ていた分、何だかすごく開放的な場所に出た気がしてよかったです。団体の人が居なくなった後は、一人でのんびりと利尻富士と、一面広がる景色を眺めていました。気持ちええよ!!

遠めから一緒に撮るの初めてかも! イワギキョウ
白もあって撮ったのにボケてた
普通にこういう景色がすき

団体が出発して随分経ってから歩き始めたのに、5分もしないうちに姫沼へ向かう道で封鎖を食らう。道狭いし、人多いし、道が広がったところで抜こうと思ったらおばちゃんもめいっぱい広がるし(汗)。少々ならともかく、わたしにとっては有り得ないほどのんびりしていたのでイライライライラしながら20分以上後ろをついて歩く。

狭い道にも関わらず「休憩でーす」との声がかかって列が止まったので一気に抜かせてもらう。おばちゃんらって後ろから誰かが来ること、全然想定してないのね。自分らが道ふさいで休憩してるのわからないのかしらね。ガイドさん、あなたが「すみません・・・」だなんて言う必要ないと思うよ(;・∀・)。利尻の山について熱く語るおじさんがいたりしたけど、その傍らで食べたバナナの皮を山に投げ捨てたりね。結構いい大人がトンチンカンだったりするよね。恥ずかしいよね。

って思ったりします(爆)。

忍者ハットリくんのごとし、♪山を越え、谷を越え〜を3回ほどやってみてトータル1時間ちょっと歩くと、

姫沼です

周囲約800mほどの遊歩道を歩いてみたけど?!という感じでした。まぁ、いっぱい沼に居たウミネコが一気に飛び立ったときなんかは、おぉ〜と思ったけど。風がなかったら逆さ富士が水面に映って綺麗なんだろうなぁ。ちなみに昔、ヒメマスを放流したことから姫沼と名づけられたそうだ。

サイクリングロードを歩いている途中に猛烈にお腹が空いてきたので、その辺に座り込んでタッパーに入れていたスパゲティを食べる。しかし本当気持ちいいね!誰も来ないし。花もいっぱい咲いているよ。
凝ってます。クマゲラです こんな道
   
 
大家族です
後で教えてもらったら
紅輪(コウリン)たんぽぽらしいです
もういっちょ イロとりどり

2時半過ぎ、テクテク歩きながらキャンプ場に到着。

あ、本当にわたしのテントしかないね。いよいよ今日は貸切になりそうな予感(;・∀・)。管理人のおじちゃんとしゃべってから、しばらくして登山口キャンプ場へ。パトカーがえらい止まってるんだけど、何故?!

今日はここの管理人さんと昆布干しの人のところに挨拶をしに行く約束をしていたのだ。しかし、どうやら5合目で足を痛めた人がいるらしく、ヘリが出動するとのことでバタバタしていた。

「ねぇちゃん、すまんね、ちょっといろいろあってなぁ、ちょっと兄ちゃんと話よって」

いえいえ!こっちこそ管理人さん、すみません!ということで、千葉ライダーのハナさんのテントを教えてもらったので訪ねてみるとちょうど撤収中だった。ハナさんはこれから礼文でお友達にあいさつをしてから道東へ向かうそうだ。

一度の旅であちこち周るというのではなく、一箇所に長く居てゆっくりその土地で旅を楽しむというスタイルで話し方というのものんびり落ち着いていて、ハナさんと話しているとこちらまでゆったりした気持ちになれた。バイクに荷物を載せるところを最初から最後まで見させてもらう。マジマジとすみません、でへ。

車だとスペースがあるので(特にわたしは)あっちへ置き、こっちへ置き、荷物が点在していつも迷子なんだけどきっちりパッキングされているので必然的にモノの場所が決まってくるんだろうな。うーん、よくこれでバイクが転げないもんだと、本当に見ていて関心する。

その頃、ヘリコプターが山へ向かいどうやら利尻の病院に運ばれた模様。5合目で足を骨折したようで、広いところがないから6合目まで担いで上がったようだ。救助の人も大変だ〜。男性1人、女性3人のグループで男性が骨折したとのこと。けが人が女性だったら男性が担いで何とか下山できただろうに。高い登山となってしまったね、わたしも気を付けなければ(ヘリ出動はお高くつくのです)。

結局遅い時間になってしまったので昆布の人のところへのご挨拶は明日になりました。でも、ハナさんや管理人さんからいろいろ教えてもらって、ヘリ出動の様子まで見れて勉強になりました(←ただの野次馬)。ハナさんが描いた絵葉書をいただいた。空を描いた絵。裏に詩が書いてありました。自分がみたものを見たままに表現できるって素敵だなぁ。ありがとうございました。またお会いしましょうね!

悩んだ挙句に無洗米でないお米を5kg購入。何軒も探し回ったけど無洗米がない。虫がわきませんように(祈)。ツルヤという赤いホームセンターがあって、缶詰やレトルト食品が安いし(というか一般的な値段で)、100円シリーズのお菓子も品揃え豊富でグッ!です。普通に、ウニびんが98円とかで売っていてさすが北海道と思いました(笑)。セイコーマートでキャベツを買ってキャンプ場に戻る。

管理人のおじちゃんから聞いてはいたのだけど、戻るとお祭りなので地元の人たちがバーベキューコーナーでわいわいやっていました。わたしはご飯を炊いて、キャベツとコンビーフを炒めて焼肉丼ではないけどそんなものを作ろうとしていました。

「おねえちゃん、何やってるの?」

そこに現れた5人のキッズ。どうやら小さな鍋だとか飯ごうがものめずらしいようで、食い入るようにして見ている。「ごはん作ってるんだよ」

「えー早く作って〜」

しまった。もっと何かいいものにすればよかった(;・∀・)。何で今日に限ってこんな作ったことのないようなものを作成しているのだろう。コンビーフって!しかも、クルクルが開かないし!!

「いっぱいウニとかあるからおねえちゃんもあっちにおいでよ」

「いや〜もうご飯作っているからこれ食べるね、ありがとう」

笑顔で応えるものの、内心焦りまくり。ん、も〜っ!!開かない!(;∀;)。キャベツが焦げるべ。しかもキッズ、ジロジロ見るんじゃありません!おいしいかどうかよくわからない食べ物なんで(;・∀・)。でも、何度も何度も子供たちが誘いに来てくれる。しまいにゃ、成人男性までいれかわり立ちかわりお誘いに来てくれるようになった。

「わかりました、作りかけなんで食べたら行かせてもらいます(;・∀・)」

コンビーフの缶が開かなくて困っていると男子が手伝ってくれました。折れたけど(爆)。(缶きりでなんとか開きました)。その間にも子供たちがこれ食べなよ、とせっせと生ウニやらツブ貝、ホタテなんかを運んでくれるんです(;∀;)。

うまい・・・!

こりゃコンビーフやキャベツ食ってる場合じゃないべ!(;・∀・)

こどもたちの贈り物 ウニウニウニ☆
(これはまだ小さい方)
お運び隊

「こんにちは、おじゃまします」

そこにはすごい光景が広がっておりました。イケメン揃いというのもあったけど(注:奥さんたちもいましたがわたしは男子グループに振り分けられました)、無造作に放置されたツブ貝、ホッケ、ホタテやウニ。焼いたり生で食べたり。しかもその大きさがハンパでない!ビールのサーバーもあります。

すげ〜(キラキラ星)。中に漁師さんがいるらしく安く買ってきているようです。

「こんなの食べられないでしょ?どんどん食べて〜」

こんなでかいウニ初めてだぞ。ソフトボールくらいあるよ!生での食べ方を教えてもらったのだが、人差し指でがっぽりすくってツルっと食べるそうだ。焼きウニはコンクリートのところでガリガリガリとつんつんを削り取ってツルッパゲにして叩いて割り、食べる。

ビールも日本酒もやばいくらい飲んだ。何故かこのグループのテーマソングが尾崎豊の「15の夜」(笑)。いつも酔ってくると誰からともなく唄い出し、みんなで肩を組んで大合唱になるそうだ。何なんだ?!みんなと肩を揺らしながら愛媛から来たわたしも一緒になって唄ってるよ。何かわかんないけどすっごい楽しいんだけど(笑)。途中からすっごい笑えてきてお腹が痛くなってきた。最高!


♪盗んだバイクで走り出す 行く先もわからぬまま 暗い夜のとばりの中へぇぇ〜
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に 自由になれた気がした15の夜〜♪


でも、実際はほとんどの方は33歳らしいです(笑)。

旅人と、旅の話をして飲むのもいいけど、旅の話を抜きにして地元の人たちとこうやって普通に話して飲んだり食べたり唄ったりすっごい楽しいと思った。男子が多くて、恥ずかしくて、無理無理!って思っていたけどそれでも粘り強く誘ってくれたから来れました。ありがとうございました(ぺこり)。

余った大量の食材と氷とを持ってけ!と言ってくれたもののどうするんだ?!カラス対策でジムの下に置き、残った炭と網までくれたので、それでカバーを。でも大丈夫かなぁ(汗)。

さぁ行こう!となりそれからカラオケに。こうなりゃ最後まで付き合いますって。みんな唄上手くてノリノリでいいねぇ☆やっぱりここでも尾崎は登場し、またみんなで肩組んで大合唱。ウケル(爆笑)。

12時には送り届けてくれました。本当にごちそうさまでした!

あんなに騒がしかったのにやっぱりわたしのテント一つっきり。空気がツンと澄んでいる。アルコールで火照ったほっぺたをクールダウンしてくれる。満天の星だ。綺麗だね。

このまま眠りにつきたかったのだけど、利尻に来てから一度もパソコンを開いていなという恐ろしいことを思い出し(日記3日分たまってます・・・死)、2時間ほど作業。画像だけでも落として処理しとかないと明日からデジカメでとれないし。でもダメ。眠い。

明日は上のキャンプ場の管理人さんと昆布の人のところへ行くのに9時に待ち合わせ。寝坊も出来ないぞ。

ああ、でも、本当に幸せだね。わたしってば。


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