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2005年7月23日(土) くもりときどき小雨 <104日目>
出発地:北海道士別市 水郷公園の駐車場 現在地:北海道旭川市 道の駅 あさひかわ
走行距離:273.6km ★ 計:12608.4km 出費:6207円
観光費(トロッコ):1200円
GAS:2418円 食費:2589円


北海道・美深超満喫☆朱鞠内湖やラム肉。



水郷公園は暗い上に広くて、キャンプ場の位置が良くわからなくて(見えなくて)、結局公園内のサイクリングターミナル(?)の駐車場で寝させてもらったのだけど実に静かでようござんした。よって爆睡のため8時起床です。最初は他に誰もいなくてドキドキしていたんだけど。

3日前からずっと気になっていたことがありました。

「買ったパンがない」

間違いなく3日前にパンを買ったと思ったんだけど。ゴミと間違えて捨てたのか。そのパンが無事本日、昆布さまを入れた紙袋の中から出てまいりました。よかったよかった。当時フレッシュだったパンは今や既に賞味期限切れアウト!

となるはずもなく、朝から食料が見つかってよかったわい、と喜んでムシャムシャ。ふむ、今日はどうやらお天気がよさそうにない。わざわざ士別まで戻ってきたのは、日本一広い人造湖の朱鞠内(しゅまりない)湖、松山湿原、ピネシリ山へ行きたかったからだ。

R40を出発し、しばらく走るがどうも天気がよろしくないのでピネシリ山はまたの機会にすることにする。40km弱走り美深町に突入→道道49号へ。ここから近いだろうと思っていたのにまだここから松山湿原への入り口は30kmほどあることが判明。遠っ。

ようやく入り口手前まで来た! もしも電話ボックスに
電話がなかったら〜
by のび太

しばらく山道を走ると駐車場があり、そこから900m・25分ばかり歩くと松山湿原が広がっているらしい。ちょうど降りてきた奈良から来たご夫婦とお話すると、とにかく蚊が多かったよ、と教えてくれたので長袖+軍手も一応準備して出発。小雨が降ってきたけど。んー大丈夫かな。

しかし、ここ、湿原へ行くはずなのに、「登山届け」書かないといけないのです。「秘境、松山湿原」だなんて書いてたり登山届け?これまた大げさな、と内心思ったりしていたが。

が、が。

普通に登山道でした。雨は止んだもののとにかく蚊がすごい。あまりの蒸し暑さに上着を脱ぎたいけれど蚊が気になって脱げず、サウナスーツ状態。汗びっしょりで到着。ちょっとは痩せたかしら。

親切です ゴゼンタチバナ

まず、出迎えてくれたものが、

長寿の鐘

おまえが大丈夫か?!

と思わず声をかけてくなるようなボロボロぶり。しかもなぜこんな湿原に長寿の鐘なんぞがあるのか意図が掴めないのだが、そこは気にせず鐘を鳴らしておいた。でも、お寺の鐘のような音が響き渡ったYO。

先生、音はこれで合ってるんですか?!(素朴な疑問)

鐘はさておき、この湿原、ただ今いるのはわたしだけです。駐車場には車もなく、先ほどの奈良のご夫婦に訊いたらチャリの若者カップルがいただけだったよと教えてくれた。若者たちにはど先ほどの登りですれ違ったし。

そしてこの湿原、想像していたものよりずっと広いのです。うひゃひゃ。山の上にあるからどんなところだろうと思っていたのに、今日は日曜日なのに、こんな広いところを独り占めできるなんて。心臓がドキドキしっぱなし。

マイ・ワールド 木道をゆく

湿原には木道があります。湿原だから、その下は湿っていて軽く踏むと水がじゅわーっと出てきます。よく「木道以外を歩かないで下さい」と書いているけど、靴で踏んで植物が傷むからだ、だとばかり思っていました。でも、実際は靴で踏むとその重みで穴が出来てそこに水溜りが出来て植物が死んでしまうからなんですね。今日ここのパンフレットを読んで初めて理解できました。

よく仕事を後輩に教えるときに、どんな小さいことでも何故その仕事をするのか必ず理由をつけて教えていました。「納得する」って「理解する」ことと同じくらい大切なことだとわたしは思う(もしかして同じ意味なのか)からです。特にやってはいけないことって、納得しないとやってしまいたくなることって多いですよね(笑)。だから、こういうふうに何故こうなるのかって書いてくれてたからすごく嬉しかった。わたしは知らないことが多いので、こうやっていっぱい教えてもらいたいです。

そしてわたしだけの世界には、またまたたくさんの花が咲いておりました。

タチギボウシ
もしかして昨日の花もこれと同じ?

コガネギク トキソウ ホソバノキソチドリ

終わりかけのワタスゲもたくさんありました。徐々に霧が出てきて、秘境の感じ満点!わたしの中で、湿原部門堂々の一位に躍り出ました(ってあんまり行ってないけど)。わたしは湿原っていう場所がすごく好きなんだなぁと改めて感じた次第であります、ハイ。晴れていても、曇っていてもいい。このどきどき感、たまりません。

そして、あるなぁ、とは思っていたのだけどオススメしてもらった場所。

「トロッコ王国」。

この松山湿原のすぐ近くにジミにあります。1200円もするのはなぜだ、と思ったのだけど、それは保険料も込みだから。なんとここのトロッコ、廃線になったモノホンの線路でトロッコを自分で運転できちゃうんです。しかも片道5km、往復10kmも。

軍手をはめ、教えてもらって自分でトロッコを回転させ(単線一通なので終点ではくるっと回さないといけないわけです。その部分の線路も回るようになってます。)、準備が出来たら出発進行!

マジで電車DEゴーです。エンジンかけるのにスカってばっかりで6回目にしてようやくでした。ぜえぜえ(;・∀・)。時速20kmほどらしいけれど、風を切ってるよ!めちゃくちゃ気持ちええ〜!

線路はつづくよ〜どこまでも〜♪ ほえる!

こんな感じ・折り返し地点 足元であります

あー楽しかった。単線なので午前中など10台ほど混みあったときは後ろの人が来るまで折り返し地点で待機になるそうだ。よかった、わたしのときはわたし一人で待つことなく、のんびりと走れたもんね。

トロッコなのにペダルが付いていると思ったらこれは、実際にJRが保線で使っていた軌道自動自転車なのだそうだ。お兄さんに話を訊くと廃線になったのは20年ほど前、こういう風にトロッコとして再利用されるようになったのが7年ほど前からとのこと。いや、マジでこれは楽しい☆松山湿原に、トロッコ王国、美深町地味なようでわたしのハアトをワシヅカミにしてくれました。かなりオススメです。

R273へそれて朱鞠内湖に行こうとしたところ、見えた黄色のスタンド。リベンジなるか。ホクレンへ行ってみました。そこには「フラッグあります」とデカデカと書いてある。

「あのすみません、旗が欲しいんですけど。車でもいいですか?」

店員さんはこう言った。

「原則はダメなんだけど、おねえさんかわいいから断れないな〜(笑)」

うまいこと言うねぇ。お兄さん。ってことは!

久しぶりに登場
旗持ち・田中

ついにゲット。やったぁ!お兄さん、ありがとう(ぺこり)。

それからルンルンんで湖へ。この朱鞠内湖は人造湖で日本一広い湖なのだ。それにしても、どうして人造湖なのにまぁるい形じゃなくってへんてこりんな形をしているんだろうね。

朱鞠内湖
ラジオ体操第2
へんてこりんな形 展望台より

しばらく静かな湖の側の展望台の上に座ってまったり。

と思ったらグオングオン揺れるじゃないの、この展望台(汗)。あーこわっ、ということで先へ進もうとしたら、「ぜひ、行ってみて!湖のそばのYHの近くにあるから」と連絡が。そして引き返した場所は、

笹の墓標展示館

小さな場所なんだけれど、そこにはわたしが知らないことがたくさんありました。

何気に見ていた朱鞠内湖。ここにある雨竜ダムも、全国にあるダムや銅山、飛行場だったり、それは強制的に連れてこられた朝鮮人が苦役を強いられてできた賜物だったということ。ここで亡くなった人は日本人で168人、朝鮮人で36人。遺体はまとめて埋められていたそうで後に地元の方々で掘り起こされたこと。まだ未だに引き取り手がないまま光顕寺にある遺骨もあるということ、工事はハッパと手掘り、赤ふんどし姿で労働していた人もいたということ。

全然知らなかったです。いろんなことをその小さな展示室の中で一人考えたけれど、うまくコトバにでは出来ないです。でも、もっとここのことをたくさんの人に知ってもらって足を運んでもらいたいと思いました。わたしにこの場所を教えてくださった方に感謝です。

ぼんやり考えながら走っていると、今日は朝パンを食べてから何にも食べていないと言うことを思い出し、通り道だったもので士別市の羊と雲の丘、へ向かった。もう18時過ぎ。夕ご飯にちょうどいい。ちょっと奮発して食べちゃいました。

生ラムのフライパン焼き定食
@1300円

結論:ラム肉は柔らかくておいしいけれど、ご飯が足りない。

大食いなもんで。ライスはこの2倍くらい欲しかったです。へへっ。

というわけで、腹7分目ほどで外に出るといるではありませんか。羊ちゃんが。そう、ここは世界の羊がいる牧場なのです。柵があったので開けて中に入るとみんな逃げていく中、一頭の羊だけがわたしの元へとやってきました。かわいいやつめ。

遠くに羊たち ねぇえさ持ってないの? 使えねぇやつだな!ボリボリ

と思ったら、一通り匂いをクンクン嗅がれた後、ちっと舌打ちせんばかりに去って行きました。やっぱり100円のえさを買わないとダメ?

そして皆お家へ帰ってゆきました。

歯磨いてねろよ〜(カトちゃん風)

さて、わたしも寝床につけたことだし(迷って迷って)、そろそろ寝ましょうかね。あぁ、今日もいっぱい走っちゃったし。明日こそは・・・

おやすみ。


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