北海道・石炭とメロンの町、夕張。
道の駅に到着したのが深夜の12時を過ぎていた(遅)。
ここの道の駅には見たこともないくらいずらりとキャンピングカーが停まっていて、今まで見たことなかった愛媛ナンバーのものもあった。起きたときにはすでにほとんどのキャンピングカーは出発していて、停まっている車の顔ぶれがほとんど変わっていた。そういう光景を見ると「アンタお寝坊ね」と指摘されている、そんな気分になる。
ここの道の駅はキャンプ禁止。昨日は暗くてわからなかったのだが、禁止という割にはキャンプがしたくなるような芝生が広がった場所があり、実際は9時を過ぎてもテントを張っている人がいた(しかもこどもが遊ぶ遊具?の中に)。なかなかやるもんだ。札幌に程近く、行きやすい道の駅だもんね。
ここ、道の駅の名前はマオイの丘公園。多分アイヌ語なんだろうな、と思いつつ売店のおねえさんに「マオイってどういう意味ですか」、と尋ねてみた。おねえさんはわからなかったらしく、おばちゃんに助けを求めた。おばちゃんは笑顔でこう答えた。
「アイヌ語で、ハマナスがいっぱい咲いている、群生地みたいな意味なんですよ。もう終わっちゃったけどこの辺りにハマナスの花がいっぱい咲くんです」
「へぇ!ハマナスがいっぱい咲く場所ですか!ここはステキな名前の道の駅なんですね」
マオイ、たった3文字でそんなステキな場所を表現するだなんて思ってもいなかった。おばちゃんはニコニコしながら話をしてくれて、おばちゃんもきっとこの名前が好きなんだろうな、と思った。
最近(面倒くさくて)朝ご飯を食べないことが多いので、今日は作ろうと思っていたのに雨が降り出してやっぱり面倒になったので、とりあえず出発することにした。今日の行き先は夕張。あのメロンの夕張。石炭の夕張だ。
走り出すと雨降ったり止んだり晴れたり曇ったり実にあわただしい天気だった。道道3号線で晴れたときにいい駐車場を見つけたのでそこにてスパゲッティを作りながら、昨日ポイントカードでゲットした、森の中の海・下(宮本輝・著)を読む。中にこんな一文があった。
「涙は目から出るとは限らない」
ひさしぶりに、新しい本を読んでいて泣けた。
夕張に行きたかったのは、「めろん城」と「石炭博物館」があったからだ。美容院のおばちゃんに「夕張は山の中だよ〜」と言われていたけど、本当にその通りでした。やれやれという感じでようやく到着した、めろん城。ワインやブランデーを造っているのを見学できたり、試飲・試食ができたりするそうなのだけど・・・
何と言うか、この手の見学ってどうして退屈なのでしょうか(爆)。
大体どこもワンパターンでガラス張りで丸見えの工場内と、横に張ってある説明書き。無料だからこのくらいなんでしょうか?でももっと手に触れることが出来たり、匂いを感じたりできたら楽しいと思うのですが。余市のニッカウィスキーは樽の丸っこいところを開けて匂いをクンクンできたり、大麦を触れたりして楽しかったのになぁ。
隣の売店・カサブランカでは小さな売店の中で売り子3人に対しお客はわたし一人。居心地悪いっす。車なので試飲はあきらめ、夕張メロンゼリーを頂いた。
・・・うまい!
たった一口で購買意欲を掻き立てられたわたしは(←店の狙い通り)、メロンパンのようなのにメロンパンではないガトーメロン(という名のお菓子?)とメロンのバター飴を購入。食べてみるとバター飴は◎。でもガトーメロンは値段の割りに・・・(爆)。しかし、メロンメロンと言っているんだから、メロンパンがあってもいいのになぁ、と思うのはわたしだけなのかな。
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めろん城 |
買ってしまった |
そして近くにある、石炭歴史村へ。駐車場が500円必要のことなのでしっかり無料駐車場を探し出し(っていうか隣にあるのに?)出陣です。小さめ遊園地や、石炭博物館、動物館、石炭生活館?などもあってその気になれば一日ここで遊べそうな勢いでした。
わたしが入りたかったのはあくまで、石炭博物館だったので800円を支払い入場です。特に楽しみだったのが、炭鉱の中をヘッドライトをつけて歩ける探検。ドキドキ。
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外のトイレの手洗い場
意図がつかめん |
石炭博物館 |
まっくら探検 |
おぉ!まっくら探検の看板に何だかいい2人がいます!
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いい顔してます、その@ |
そのA |
博物館の中では、石炭の成り立ちや、石炭からどんなものが作られるのか、将来のエネルギーなどについて説明していたり、夕張炭鉱の様子を撮った写真などが飾られていました。学校で石炭や鉄鉱石、原油、全て自然の恵みだと教わった気がしていたけれど、その記憶は既に曖昧(;・∀・)。
もともとは植物で、数億年という昔、植物がどんどん積み重なって、地中の熱や圧力によって石炭へと変化した、のですね。特に夕張では雨が多く湿潤で温暖な気候だったため、大森林地帯だったそうでそのために夕張は石炭に恵まれていたそうです。
写真は撮れなかったのですが、中でも印象的だったのが、採炭員たちが真っ黒になったからだを気持ちよさそうにお風呂で汗を流している写真。それと、炭鉱の中でお弁当を食べているシーンです。何故こんなに小さくなって食べているのかと思いきや、掘ったばかりの炭壁は小さな石炭がぽろぽろ落ちてくるそうで、お弁当のフタも半分しか開けないで食べざるを得なかったそうです。
1000mほどエレベーターで下ると、そこはひんやりと涼しい炭鉱のようでありました。いきなりあった磐箱(ばんばこ)背負い体験。昔の人は背負って炭を運んでいたんですよね。20kgと25kgがあったのでもちろん25kgを背負ってみたけど、重い!!参りました(;∀;)。
ずらりと並べられた安全灯。アルカリ電池のバッテリー式で充電時間は7〜8時間。そして10〜14時間使えたそうです。
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ずらり |
いよいよヘッドライトをもらって真っ暗闇の中を探検しにゴー!(実際には人を感知するとちょっぴり明かりがついたけれど)炭鉱に入る前には、マッチやタバコなど火の元となるものを持っていないかチェックされたそうです。
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チェッカー |
混じってみる |
せっかくなので、一緒に働いてみました(え?)。
というわけで十分に楽しみ、石炭博物館を後にした。夕張の町はこういう背景があるからか、走っていても少しタイムトリップしたような気分になりました。ゴルゴ13やエデンの東。昔の映画の看板がいろんなところにあるのです。
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ゴルゴ13の看板 |
それから「幸せの黄色いハンカチ広場」へと向かう。この映画を見たことはないけど、結末だけは何故だか知っている。ので行ってみただけなのだが、意外とここがおもしろかった。
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黄色いハンカチがなびいてます |
中に入ると・・・
うわっ!!何じゃこりゃ!! |
同感!! |
中には黄色い紙が用意されていてみんな願い事とか書いて画鋲で貼り付けてあるのです、天井にも壁にも、一面!(;・∀・)心の中で願ったり、思うだけだと目に見えないけれど、こうして一枚の形にすればこんなにも人の願いってあるんだなぁ、なんて黄色い紙を見ながら思ったりする。
わたしもせっかくなのでお願い事を書いてみた。かなうといいなぁ、ウフフ。
で、せっかくここに来たからには!
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やってみるがなびいてない |
ハンカチを持っていないので「幸せの黄色いTシャツ」でやってみたものの、暗いしなびいてないし、人はどんどん来て恥ずかしいのでTAKE1にて終了。無念。
それからR274を走る。途中、目が開かないくらいの睡魔に襲われて少し仮眠。何だか最近眠たくて眠たくて。しかし、この樹海ロード山道でジムには少々きついけれど、とっても気持ちのいい道でありました。いい景色でも最近天気に恵まれてなったせいもあるのか、「道」には何も感じないことが多かったけど、今日は心に響きました。いいところで停まれなくてきれいな写真は撮れなかったけどね。
でも、こっちのトラックってどんなに大きくても登りも下りも早くて怖い!!みんな50km制限のところを何キロで走っているんでしょうか。「危」マークのついたガソリン積んだ車が、あんなにガンガン走っているのはきっと北海道だなんだろうなぁ、ん?(恐)。
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