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2005年9月5日(月) くもりのちはれ <149日目>
出発地:北海道のとある牧場(道東) 現在地:北海道のとある牧場(道東)  
走行距離:0km ★ 計:15709.8km 出費:0円


北海道・牧場生活8日目。



目覚めて、筋肉痛がないことにほっとした。
筋肉痛を心配すること自体、もう歳なのかしら。

それでは、今日も乳搾り、行ってみよう!(謎)

@搾乳室に入ってきた
牛のお乳4本を濡れタオルで拭き
ヨゴレを取る
Aそれぞれの乳を5回ほど搾る Bプレディッピング
消毒と言えばいいかな

Cミルクタオルというペーパーでプレディッピング液を拭き取る

Dミルカーをつける

ミルカーはとても賢くて、乳が出てないな、と判断したら自動的に上がります。4本の乳が全部均等に出る牛ばかりでもないし、機械が勝手に上がることもあるので、そこはお乳をモミモミして再びミルカーをつけて搾るかどうかは人間の判断です。

平均だけど、朝夕2回の搾乳で1頭あたり30リットルちょっとのお乳を出します。何と牛乳30本分!牛さんは偉大なのであります。

ちなみにごく普通の牛には何もマーキングされてないのですが、↑の写真のように足に緑のスプレーをされているものは足がうるさく、ミルカーをバンバンけり落としたり、つけるときにケリを食らわせてくるので注意が必要です(手を踏まれると折れます!)。ちょっとかわいそうではあるけれど、これではいつまで経っても搾れないし、危険なので大体はロープにて少々固定されます。

こんなかったり こんなかったり

まだまだあります(もうええって?)。


A:お乳に緑印はシブイ牛。搾るのに時間がかかるので入ってきたら先にミルカーをつける牛

B:は↑の応用ですね。足にも乳にも緑マークなので、シブクて足のうるさい牛ということです。


C:左足に赤いバンドは左の前乳が搾れない乳です(牛が寝ているときに自分の足で乳を踏んでしまってダメになったり、乳房炎というお乳の病気になったりして、というのが原因だったりします)。

D:お乳に赤印は出荷できない乳(出産直後の牛だとか、熱が出て注射を打って抗生物質が抜けてない牛など)、右足に緑バンドは右足の後乳が搾れない牛です。さらにこの牛は足に緑マークもあるので、足もうるさいと、まぁまぁ困ったチャンです。

E:出荷できない乳は個別にバケットにて搾られ、処分されます。

それぞれの牧場によっていろいろあると思うけれど、この牧場ではこういうふうにマークをつけて気をつけながら搾乳しているのであります。後、おしっこやうんこは随時降ってくる危険性があるので注意が必要です(爆)。

乳搾りの後は、ポストディッピング(また消毒みたいなもの、最初につける液とは違う)をし、8頭全て終了したら牛さんたちは解放され、寝床に戻ることができるのです。そしてまた次の8頭が入場し、同じ手順で搾乳されるのです。

牛もさまざまでなかなか搾乳室に入ってこない牛もいれば、いつもトップで入ってくる牛もいたり。ももちゃんは今まで最後の最後で入ってきていたそうなのですが、わたしが来た辺りから、さっさと搾って貰えばさっさと寝床に戻れることがわかったのか、何と必ずトップ16の中に食い込むようになったのです。あのちょっと気の弱い臆病なももちゃんが。これは乳牛3年目にしてすごい変化です。

馬は年功序列だそうなのですが、牛は気が強ければ年上の牛でもガンガンいじめます。餌場に近い、いい寝床はそういう牛が陣取り、寝床から遠い離れた場所は大体気の弱い牛だったりします。やはりグループ、群れとはそういうものなのかな、と見ていて思うのであります。力のあるものがその通り強い。

今日は朝寝を20分ほどで我慢し、せっせと溜まった日記を作成してCD−Rに焼き付けた。午後から事務所にあるパソコンをお借りするとしよう。

お昼前に牛舎に行くと、陣痛が始まっている牛がいてもう数時間内に生まれるとのこと。プックリ膨れていました。楽しみだなぁ。今度こそメスかなぁ。

まもなく出産です
じ〜っ!
こうして縛っていると
いつの間にか
しっぽがポロリと取れます

奥さんがゴミ出しに上風蓮の方へ行くという事なので一緒についていくことにした。台風が近づいているからか、あちこちで牧草ロールをクルクルとラッピングしていてその作業を見ているだけでたのしかった。ラップには白・黒・緑があって、緑ってあんまり見ないなぁと思っていたけれど、やはり白や黒に比べて丈夫だから値段が倍ほど高いのだそうだ。ふむふむ。いつか緑と黒のスイカロールを見てみたいものだ。

奥さんが昔実習をしていた20年前には、手作業で大きな袋に牧草ロールを入れて紐で縛っていたり、その後は、その牧草ロールだけを集めてラッピングするところに持っていたりしたそうだ。今の見ていた機械は牧草ロールがあるところへ行って、乗せ、クルクルと巻いていたし、最近では、牧草ロールを作る機械とラッピングする機械が一緒にできるものもあるという。

いかにこの20年で技術が進歩したかよくわかる。

クルクル 新酪農村

「全然ショボイ」

そうだんなさんと奥さんが口を揃えて言ったにも関わらず、行ってみたいというわたしのために奥さんがゴミだしの帰りに新酪農村へと連れて行ってくれた。

「わたしも道をあんまり覚えてなくてどの道だったか気になるんだよね」

そう言って辿り着いた場所。えっと、この程度ならば他にもあるじゃん!という感じでしょうか。奥さん、ありがとうございました(ぺこり)。

ありがとうございます(;∀;) またオスでした

戻るとすでに子牛が産まれていました。ショック。思うより早かったんだなぁ。だんなさんがミルクをあげているところで、小さい体を震わせながらそれでも少しづつ飲んでいました。これで8頭連続オス。どこまでこの記録は伸びるのでしょうか。

そしてだんなさんが、わたしのために別海町の提灯と、鮭の心臓の缶詰をおみやげにくれました。えぇ、気を使っていただいて。8日もお世話になったというのに、本当にありがとうございます(;∀;)。

お昼からは朝焼いたCD−R持参でパソコンをお借りし、アップ作業。うむ、ゆずくんの約束の時間までにできるかと急いで作業をしてとりあえず3日分アップできたのでよしとしよう☆

「今日は搾乳でなくて、ゆずの相手してやってー」と言ってくれたので、ゆずくんが帰ってきたら野球をすることになっているのだ。

行くぞ。1000本ノックだー(気持ちは星一徹)。

1000本しなくとも、夕日が眩しくなって中断を挟んだ以外は、ずっとやっていて、足がふらついてきたので「もうそろそろ終わりにする?」と言っても「まだまだー」と頑張ったゆずくん。楽しみだね。中学校になったらぐんと背が高くなって声変わりもして、力持ちになって、野球もうまくなるんだろうなぁ。

暗くなってきたので6時過ぎに終了し、お風呂に入らせてもらってから夕食の準備です。今日はお好み焼き☆ここのみんなはよく動くのでよく食べます。でもみんな細いからうらやましい。だんなさんがチューハイを用意してくれ、大人組みは軽く酔っ払い状態。

そしてゆずくんが用意してくれていたイベント、

@かつおぶし削り体験

Aインコの手乗り体験

も開催されました。奥さんのご両親がかつおぶしを送ってくれたそうで、鰹節削り機もあり、ゆずくんご指導の下ガリガリと削ってみる。

が、これが難しい。しっかり押した後引かないと削れないし、角度がちゃんと合ってガリっとやらないと粉みたいになってクルンとうまく出来ないのだ。それでも、

「最初にしてはいいね」

と褒めていただいたので満足です(笑)。

インコのピッピラさんにはあの、わたくしうんち付けられました(爆)。

コラ!焼き鳥にするぞ!(笑)

かつおぶし削り先生 奥さんとスピード勝負 インコのぴっぴらさん
肩乗り体験

みんなでそんな中、またトランプ大会実施。大富豪に、神経衰弱、借金取り。

「いくみ、勉強しなくちゃ」

という娘に「少しくらいいいっていいって」という奥さん(爆)。ワイワイみんなで盛り上がり本当に楽しかった。毎日何かを見つけて、知ることが出来て、毎日笑って。

楽しかった。お世話になり、本当にありがとうございました!

わたしは明日また、旅へと戻ります。


画像の説明がのものはクリックすると大きくなるか、違う画像が出ます。


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