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2005年10月11日(火) はれ! <184日目>
出発地:長野県 む〜んさん宅 現在地:富山県宇奈月町 阿曽原温泉小屋  
走行距離:49.0km ★ 計:20611.2km 出費:6348円
食費:598円 宿泊費:5750円


長野県→富山県・黒部、下の廊下 1日目。


5時起床。睡眠時間は3時間弱なのだけど、む〜んさんが自分は寝袋で寝ると、お布団を提供してくれたのでぐっすり眠れました。お気遣いありがとうございます(;∀;)。よって疲労感はナッシング。危険な道なので雨が降っていたら中止、ということだったのだけど雨が降りそうな気配はナシ。やったね!

5時半に出発予定だったのが、なんやかんやとしていると6時前(驚)。今日はTOTOカーにメンズ、ジムニーにレディースと別れて2台の車で長野県・大町の扇沢駐車場を目指すことに。む〜んさん家から約50km。始発の黒部ダム行きのバスは7:30。この始発に乗れないと、今日の宿泊予定地・阿曽原温泉小屋まで明るいうちに辿り着くのが難しくなるのである。

高速道路を使いながら途中、朝ご飯を買うのにコンビニに寄ったりしつつ、一度通ったことのある道をグネグネと・・・若干不安のあるジムでしたが、何とか山道もクリア。扇沢の無料駐車場に着いたのが7:15頃。よかったよかった。

扇沢辺りもすでに紅葉が始まっていて、ほんのり色づいていました。5月に来た頃と、澄みきった空気は変わらないように思えたけれど、目に映る色が全然違って見えました。あのときは、紅葉の頃に来れたらいいなぁだなんて思っていたけれど、まさか本当に来れるだなんて思ってもいませんでした。1年に2度も。それも誰かと。この旅の中で。しかもあのとき全く知らなかった場所に泊まりがけで行くことになるなんて。

あのときから、みんなとこうしてここにやってくる運命だったのかな。最近本当に縁とか運命とかそういうものをよく思います。いちいちシミジミしすぎですかね(爆)。

出陣☆ トローリーバスの中で激写

トローリーバスは、扇沢駅から黒部ダム駅まで約15分。往復2200円に25リットル以上のザックには片道310円手荷物代としてかかります。わたしはむ〜んさんにリュックをお借りしたのですが、25リットル以上あるような気がするのにおねえさんが「これは大丈夫です」と言ってくれたのでラッキーなことに手荷物代はかかりませんでした。わーい。始発だからか、ゆっくり座ることもできたし。

このトローリーバスに乗っている間に長野県→富山県へ。また富山に来ることになろうとは。しかし、前に来たときは全然気がつかなかったのですが、ちゃんと「登山道」という出口があったのですね。立山黒部アルペンルートに、こうして歩けるコースがあること自体知らなかったわたし。みんなに教えてもらわなければきっとずっと知らないままだったと思います。

トイレを済ませ、トンネルの外に出たときに広がっていた青い色。うぉー(吼)。

立山です☆ TOTOさま〜!

天気予報によると、くもりでは?という今日の予報でした。ところが何なんでしょう、この神がかり的なお天気は(笑)。実はこのメンバーの中のTOTO氏が、山に登るとき実に9割が晴れだという超晴れ男なので。ちなみにTOTOさんの弟の犬猫馬さんは山に登るとき9割が雨と言う超雨男。ここに犬猫馬さんではなくおにいちゃんのTOTOさんが居てくれたことに感謝します(犬猫さん、会ったことないのにごめんなさい(;・∀・))。

いきなりの下りから始まる旧日電歩道のこのコース。これは帰り、最後の最後でしんどいよね、とみんなで言いながら一気に下るとそこには見たことなかった黒部ダムの姿が。うわぁー!!

ゴウゴウと音をたてて流れています 黒部ダムの放流を下から(☆☆) みんな夢中☆

5月に来たときは、まだ放流が始まっていなくて見ることができなかったのです。だから、今回見れると言うことでとても楽しみにしていた黒部ダムの放流。8月に比べ水量が3分の2になっているとはいえ、感動ものでした。写真やパンフレットで見たダムの放流は全てダムの上から撮ったもの。でも今わたしたちはダムの下からこの姿を見ることができちゃってるもんね!!今まで見た人のHPでもこんなの見たことないぞ。こんな場所から見る事ができたんだ。かなりの距離があるはずなのに、雨のようなダムのしぶきを浴びながらすでに胸いっぱい。

今日は比較的下っていく道のりが約19km。7時間40分というのが休憩ナシの一般的なコースタイムとなっているようです。

ホタルブクロ いっぱいいい風景があるんです こんな場所があるんですよね

・・・しかし、はっきりいって7時間40分というのは無理ですね(爆)。景色が良すぎて、写真を撮るのに足を止めたくなるんです!しかもこの素晴らしい天気。でも暗くなる前には山小屋に着いていたい。4人の心の中には常に葛藤がありました。トローリーバスの始発がもうちょっと早いとか、もう少し手前に山小屋があればゆっくりと見て周れるんだけどなぁ。

なりすけくんがビンタをしたハチがTOTO氏を刺すという事件が、鳴沢小沢で発生。2人は同じ帽子を被っていたから間違えたのか?TOTO氏はとんだとばっちりを受けてしまいました。

はぁ この滝に名はあるのかな

そして2時間弱経った頃、現れた青く透き通った水場。すげー!黒部川沿いを歩いていたのですが、黒部川というのはどうも水の色がクリームソーダー系で、これはこれでいいのですが、透明感がないんですね。だから、余計に底まで見えるスコンと抜けた色を見たときの衝撃がドンとくるのです。

う〜・・・ たまらんです

カメラマン・なりすけ氏 まったり中

歩き始めて2時間ほど経った頃から、徐々に危険箇所が登場。TOTOさんが持っている地図を見ても「危」マークが5つばかりあるんですね(;・∀・)。壁にはワイヤーもちゃんと付けてくれていたし、思ったよりは道幅も広かったのですが、所により足場が50cmもないような場所もあったり、細い丸太の上を歩く場所があったり。もちろんすぐ右はまさに崖っぷち!落ちたら違いなく死ぬであろうと容易に推測することができました(怖)。

黒部川はこんな色 む〜んさん、おっとっと

終始わたしの頭の中は、明菜ちゃんのの「DESIRE」が流れていました。♪まっさかさまに〜落ちてデザイヤー♪・・・いやいや絶対に落ちたくないです。本当にゴツゴツしていて痛そうだから、ここ。

おぉ、雪がゴロゴロ! 足、ガタガタでした
photo by な。
崖っぷちなんです

TOTOさんが向かいからやってきたお兄さんにい聞いた話によると、どうやら道に雪は残ってないとのことでした。しかし、のぞき込めば大きな大きな雪の塊が。もうまたすぐに冬がやってくるというのに。いつからあの雪は解けてないのだろう。

石がごろごろとしている広いところがあったのでそこでお昼ご飯休憩☆このままここでゴロンとお昼寝をしたい。そんな気持ちになってしまうほどにいい天気。何というか、色がクリアなのです。青・緑・白、ときどき赤。それぞれが濃くて、ぼやけていない世界。

TOTOさんは「もしかしたら1000人に一人もここに来ないでみんな死んでいっちゃってるのかも」と言ったけれどなんだか本当にそんな気がしました。雪のため10月の約一ヶ月しかしか通れないこの場所に自分が居れることの幸せをはっきりと感じていました。

ドキドキ 地割れのため迂回の
丸太梯子

危険箇所はなおも続き、お昼頃になると、反対方面からの人とすれ違うようになったのでより注意が必要になりました。と言っても、15人もすれ違っていないと思います。

こんな色なら・・・ 飛び込みたくもなります

お昼過ぎに、再び現れたラムネのビン色の場所。あぁ、もうこの色は違反です(爆)。みんなで止まってばかりです。だって本当に足を止めずにはいられない!

青い空 みんなでTOTOさんを見守ります

途中、ブルーシートで覆われたトンネル?が。何とかうまく通ったつもりでいたのに、滝のようになっていて左半身結構濡れてしまいました。あちゃ。そして、14:30ごろ、ついに来たかった場所に到着しました!

「うわー(☆∀☆)」

たまたまそのときわたしが先頭を歩いていたのですが、見えた瞬間、遠慮なく声がでました。今までのラムネ色の場所より、さらに上を行く場所。それが、「十字峡」と呼ばれる場所でした。「危険ですので一人づつお渡りください」とあったのでまずはわたしから。えへへ、すまんねぇ。

おぉ・・・ギーギーいってます 滝つぼ青すぎ! ねっ

カメラマン・TOTO氏

一回づつ撮ったけど、もう1回と言ってみんな再び写真を撮りに。十字峡まででもすごいと思ったのに、ここはさらに上を行く場所でした。というか、こんな大きな声が自然と出たのはこの旅ではとある場所と2つめ。それくらいに最強でした。何度も何度も心の中で、3人に感謝しました。仲間に入れてくれて本当にありがとう!

えぇ?車通るのですか?(笑) 関西電力の作業用のレール?

既に10km以上歩いて、人里離れたと思ったのに突如現れた工事現場・トラック・働くおじちゃん・宿舎。あれ、あれれ?寮のおばちゃんが手を振ってくれてるし(笑)。車道があったのでもしやこのまま山小屋まで続くのでは?と淡い期待を抱いていたのですが、仙人谷ダムを横切った、そこからが長い道のりとなりました。

徐々に暗くなってくる山道。最後の最後で急な登り、そしてライトを使い始めてからの急な下り。うぅ。見えにくい上にこれだけ天気が良かったのにやたら濡れた石。滑らないようにと必死になっていたら、気がつかなかった明かり。

「山小屋やぁ!」

17:50に到着した山小屋には既にたくさんの人が。メンズはテント泊(500円)。レディースは山小屋泊(素泊まり5750円)。12畳に定員12名の部屋が5部屋。わたしたちの部屋にはすでに10名がいて、もう入り込む余地のない状況だったので、その人たちがご飯から戻ってきて避けてくれるのを待つことに。

ここの山小屋へ来たのは露天風呂があるから(山小屋泊の人は宿泊費に温泉代込みだけど、テントの人は300円)。こんな奥地の温泉なんてなかなか入れないもんね。1時間交代で男湯・女湯にはや代わり。ちなみに、混浴希望者の方は20時以降温泉へどうぞ☆

先にご飯を食べてから、む〜んさんと温泉へ。でも雨が降っているので傘を差しながらだから大変!何が大変って、普通に登山道みたいなところを行きは下り、帰りは登るんです。だから山小屋のサンダルではなく登山靴で、しかも片手は傘、片手は荷物。真っ暗で見えなくて、ライトを照らしながら滑りやすい道を歩いていくのです。しかも10分ほど(;・∀・)。

着いた温泉はプールのように真四角のようで、トンネルのようなところにすのこがあり、そこら辺が脱衣所の模様。本当にライト一つないのでわからないんです。誰かいてもわからない(爆)。む〜んさんとランタンをひとつ照らしてちゃぽんと温泉に浸かる。めちゃ気持ちえー!ちょっと熱めだったけど、さっぱりしました。星が見えていたらきれいだっただろなぁ。

・・・帰りは登りなので軽く汗だくです。

戻って、持ってきたお酒を飲みながらワイワイ。なりすけくんが火にかけてフリフリして作るポップコーンを持ってきていたので作ってくれました。

おつかれさまでした! たまらん☆

・・・しかし何故こんなにステキな顔をしているんでしょう(笑)。若干焦げてはいたけれど、山で食べるポップコーンは最高。普通これを持っていこうなんて思いつかんよね(笑)。

そして明日の作戦会議が行われた。心配なのはTOTO氏の足。実はTOTO氏、おそらくヒビ入っているだろう足で80リットルのザックを背負って19キロ歩いてきたのです(驚)。悪化してないといいけど。みんな疲れていたり、このまま雨が止まないのなら宇奈月方面へ抜けて駐車場まで何とかして戻るか(こちらのほうが歩く距離が短いのです)、という案もでたのですが基本的にはやはり、今日来た道を戻ろうということになりました。

雨は止みそうにありません。部屋に戻るとすでにみんな眠っていました。ふかふかのお布団。よく眠れそうです。おやすみなさい☆


画像の説明がのものはクリックすると大きくなるか、違う画像が出ます。


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