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2005年10月21日(木) はれ! <194日目>
出発地:奈良県室生村 道の駅 宇陀路室生 現在地:兵庫県神戸市 むっくん宅
走行距離:217.3km ★ 計:21639.0km 出費:2447円
GAS:
2347円 食費:100円 


奈良県→三重県→奈良県→大阪府→兵庫県・ひとりきりの赤目四十八滝。


ミスチルの「星になれたら」。

5時になったよ、という携帯の合図。

うわぁ、寒すぎ。何ですかこれは。もう冬ではないですか!おかげで5時にせっかく起きたのに寝袋から出れず包まったまま、昨日の残りご飯を食べる。あぁ、出れない、寒い。

勇気を持って出れたのが6時前。そこから洗面など身支度のスタートなので、せっかく早起きしたのに動き出したのは6時過ぎ。なんじゃそりゃ。それでも走り始めると、さぁ今日も行こうぜ!というようなライジング・サンが。

♪フ〜フ〜フ〜フ〜 フ〜フ〜フ〜フ〜 ふ〜ふ〜ふ〜ふ〜 ハ〜ハ〜
 愛は奇跡を信じる力よぉ〜 ♪

朝日を見ると決まってスクールウォーズの唄が流れます(古?)。

知ってます?山下真司とか、途中で死んじゃうんですけど、イソップとか梅宮辰夫とか出てるんです。わたし、DVD持ってるくらい好きなんです、あのドラマ。(衝撃の告白)

あ、イソップって今、アデランスで働いているそうです(どうでもいい豆知識)。

朝です。

しかし、太陽って撮るの難しいね。朝日も。夕日も。はぁ。

今日はため息の色が見えそう。そのくらいやっぱり寒い。ブルブル。

到着した赤目四十八滝周辺には、当然誰も居ない。片道3kmほどあるということなので、登山靴にて出動することにした。空はすでに青い。うん、今日は絶対いい日になるね。

西沢にあった砂防ダムと一緒とのこと なぜ、ニンニン?

忍び込んだ赤目滝エリアには当然誰も居ませんでした。

むむ?誰も居ない?

そうなのです、誰も居ないんです!

この赤目四十八滝は、三重県の名張市にある。室生赤目青山国定公園の中心にある4km弱の渓谷。そこに数々の滝があるのですね。

想像するだけでステキじゃないですか。絶対すごいところだよ。そう思いながらやってきた。そんなところを独り占めですよ(幸)。さぁ、どんどん歩いちゃいましょう。

そしていきなり、現れた行者滝。

行者滝 うむ?これもか?

滝自体はそんなに大きくないんです。
でも、なんなんでしょうね。滝だけでなくってその周りの川の流れであったり、空だったり、木漏れ日だったり、そういう美しさがさらに滝を引き立てているような。何だかそんな気がしました。周りみんなが滝を応援しているというんでしょうか。

川よーし! そりゃルンルンんですよ。

やばい、やばい、ってずっと心の中で思っていました。
いいよ、ここ。誰も居ないよ!!いいのかなぁ、わたし。ってずっと思っていました。

重いけど三脚を持ってきてよかった。普通のデジカメだけど、フラッシュなしの自然の光で撮ろうとすると少し暗いからブレるんですよね。

行者滝・霊蛇滝・不動滝・銚子滝・乙女滝・大日滝・千手滝・布曳滝。などなど。実にたくさんの滝がありました。

霊蛇滝を上から。青い! 不動滝 ・・・を上から

千手滝 布曳滝 陰陽滝

荷担滝 横から。おさげみたい。 雛段滝

もしかして同じような滝の写真ばっかりで飽きちゃいましたか?

でも、実際歩いていると、飽きるだなんてこれっぽっちも感じませんでした。次々とスライドショーのように変わっていく風景。車道を歩いたりするんじゃなく、川沿いの道(石段)を登ったり下ったり。こんな素晴らしいところが三重県にあったのですね。まず、なりすけくんにここの場所を是非にとオススメしてもらったのですが、その後その後、いろんな人が「三重なら赤目だよ」と教えてくれました。そりゃ、こんな場所ならみんな教えたくもなりますよね。

雛段滝を過ぎたときに、パーっとわたしの進む先を太陽が照らしてくれました。

天からのお迎えです

見上げれば確かに青空だったのですが、うっそうと生い茂る木々に阻まれて、滝の辺りって少し暗かったのです。でも、ここに来たとき今日の光をもろに感じることができました。映画のゴーストのラストシーンみたいに。何だか「(旅は)もうそろそろいいだろう?」と言われているような気がしました。

いや、でも一瞬、もういいんじゃないかって本当に思いました。

もう半年(190日)が過ぎました。21000km以上を走って、もちろん行き足りないところもたくさんあるけれど、レアなものを食べることもできたし、貴重な体験もいっぱいできた。予定ではもう随分前に終わっているはずだったのに(汗)。でも、いろんなことがうまいこと回って今こうして旅を続けることが出来ている。

うまく言えませんが、出発前に思い描いていた「旅」とかなり違うけれど、でも、だからか、はるかに良い出来なんです。はっきり言って、今の段階で満点に近いんです。

だからときどきちょっと怖くなるんです(小心者)。



あ、でも四国まだ周ってないや(爆)。

実は、なりすけくんにもらった写真というのが、ここ赤目滝のうちの一つの写真なんです。どれだろう、どれだろうと思いながら歩いてきてようやく見つけることが出来ました。

琵琶滝
これだと思います。

何だかこういうのって楽しいですよね。

一人DEクイズだけど。ん?寂しい。

ちなみにわたしが好きな滝は、@荷担滝、A雛段滝、B千手滝です。後は。う〜ん、甲乙つけがたいということで。

岩窟滝
これで最後です

6時50分前に出発したというのに、最後の滝に到着したのが9時前。4km弱に2時間もかけて歩いたんですね。まぁ、これだけ、立ち止まって写真を撮っていたらこんな時間にもなりますよね、ハハッ。帰りは着た道を引き戻したのですが、ようやく途中からチラホラと人を見かけ始めました。あぁ、わたしだけの世界は終わっちゃいました(残念)。

「えぇ?もう端っこまでいってきたん?」

と休憩処のおばちゃんに驚かれながらしゃべっていると、

「ほら見てみぃ」と指を指して教えてくれたもの。

オオサンショウウオ!!
めちゃかわいい。

うわぁ。初めて見たよ〜!!こんなところにいるんだ。何というか、かつてブームを巻き起こしたウーパールーパーの濁った色のでかいバージョンみたいな。そんな感じで、デローンとした手と小さな瞳がとってもかわいかったです。

もちろん川にすむ天然のサンショウウオなのですが、おばちゃんに何だかなついている様子。おばちゃんも「ももちゃん」と呼んでいたし。しかし、この日記に「ももちゃん」って一体何匹(人)登場したんでしょう(笑)。

ヘコキまんじゅう

帰りはお土産やさんで「へこきまんじゅう」とやらが焼きたてで売られていたので買ってみることに。

「何でヘコキ、なんですか?」

そう訊くと、おばちゃんは「さつまいもを使ってるから、ほら、ねぇ。エヘヘ」と笑っていました(笑)。なるほど、そのまま、オナラプーってことなんですね。おばちゃん、つまらぬことを訊いてすまなかった。

しかしこの「へこきまんじゅう」只者ではない。さつまいもがすりつぶされたのももちろんだけど、大きめにつぶされたものも入っているのでしっかり味わえるし、甘くて、焼き立てで、結構重量感もある。これでたった100円。よもぎもちは何軒か売っていたけれど、この「ヘコキ」は入り口近くにある一軒だったと思う。

いろいろ今まで食べてきたけど、自信を持っておすすめできるおいしいもののうちの一つに間違いなくこの「へこき」も入りますね、本当においしかったです。おばちゃん、ごちそうさま。

車に戻ったのがもう11時前(驚)。
果たして今日和歌山の本州最南端・潮ノ岬まで行って神戸に行けるだろうか。夜遅くになっても、と思ったけれどやっぱり無理そうな気がする。だって和歌山、道がグネグネなんだもん(泣)。

まぁ。それもあるけど、赤目でお腹いっぱいになっちゃったっていうのもあるしね。

「むっくんの休み、21か26なんだって。21じゃ帰れないし、26には愛媛に戻らなくちゃだし。」

そう言うと親友のドラ吉はこう言ったのだ。

「帰れないじゃなくって帰りなさい。あんたがむっくんに合わせなさい。誰のおかげで旅が出来ていると思っているの」

ドラ吉はときどきわたしの2人目のお母さんになる。いや、誰よりも強いかも(笑)。これ幸い?わたしの周りにはどういうわけかわたしに対して甘い人が多いので、好き放題やってきた。

うむ、わたしを叱れる唯一の人物かもね。

というわけで、そうします(たまには素直)。

三重から奈良へ抜けたときに目に付いたもの。

確かわたしが東京の街を一日かけて脱出したとき、「全部じゃなくっていいからところどころの案内板に東西南北を書いておいて欲しい」というようなことを書いた気がするのですが、本当に書いてあるところがありました!

奈良ステキ。

奈良公園の辺りにはほとんど、方位がちゃんと記されていました。でも、改めて思うと、わたしはここを通るのは初めてじゃないんですよね(自分で運転は初めてだけど)。不便・不親切だということを身にしみて感じて、初めて必要性を感じたりすること。

でも、実際に感じる前に、先に。だろうと予測して配慮しておく。これが本当の親切なんですよね。

どのルートからも今日は大阪を抜けなければならないので、どきどきしていました。あぁ、市内からちゃんとR2に乗れるんだろうか。以前通ったのは5月、あのときは本当にもうイヤダ!と何度思ったことか。

しかし、何というか半年以上いろんな道を通ってきたからか、あっさりと走り抜けることが出来ました。

寝屋川・枚方(ひらかた)・交野(かたの)・京橋・尼崎・神戸。「枚方」を見たときは思わずそっちに行っちゃいそうになりました。。しかし、知っている地名がたくさんあるっていうのは、どんなに車線が多くとも、どんなに車が多くとも、実に心強いものなんですね。運転しながら、スキをみて地図を確認しなくていいということ。あんなに怖かった2号線が「普通」に感じました。ちょっとは成長したかな。

ドッキリで帰ろうかと思ったのだけど、尼崎辺りで一応連絡を。居なかったらつまんないからね。

「ただいも!」

5ヶ月以上?こんなに会ってなかったことなかったからちょっと照れくさいね(恥)。夜ご飯は、大好きな「スシロー」に連れて行ってくれました。関西によくある100円の回転すしなんだけど、結構おいしいのです。えへへ、ありがと。

さんまおいしいです。

「寿司」ってどうしてかあんまり入らないんですよね。いつも7〜9皿の間なんです(しかもデザートで枚数を稼いでます)。いや、無理して食べなくていいんだけど、何ていうんでしょう。ほら、気持ち的に切りのいい10皿は行きたいわけなのです。大食いとしてはね(謎)。

今日はデザート2皿を食べて何とか10皿をクリア。うむ、よくやった!

帰ってから、書いていた19日の日記(え?)をせっせとアップしながら、撮ってくれていた「あいのり」をまとめて見ていかなくては。うわ、6月分からだよ。こりゃ寝れんね(爆)。


画像の説明がのものはクリックすると大きくなるか、違う画像が出ます。


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