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バンバンと行く、北海道ツーリング+α 2014 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
11日目:2014年9月15日(月) はれたりくもったり小雨に当たったり | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
バンバン走行距離:146.9km | 出費:9,360円 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
●出発地● 北海道利尻富士町 ファミリーキャンプ場ゆーに |
●宿泊地● 北海道天塩郡 鏡沼海浜公園ライダーハウス |
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●移動概要● 利尻島をぐるり一周→フェリーにて稚内港へ →オロロンライン南下→天塩 |
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6時前起床。 3連休とあってか、昨日はコテージやバンガローに泊まっている若者の宴会が夜中まで続いていた。それでも朝が早いキャンプ場。登山に行く人、早々に島を出る人がほとんどだろうか。 寒くて目が覚めることはなかったけど、寝袋から出ると身震いが止まらない。全力で服を着ているのに。耐え切れずバーナーを点けてテント内を暖める(換気注意)。 今日もラーメンで朝食。 とにもかくにもおっちゃんが来る前に撤収して荷物を載せて、旅仕様のバンバンと写真を撮れるようにしておこう。 連泊したかったけれど、明日からまたしばらく北部は天気が崩れそうな予報。今日の14時台のフェリーで稚内に戻ろうと思っている。 グダグダなブルーシートも片づけて。 荷物もバンバンに載せて。 管理人さんのところへ受付に行って。 ・・・うーん、まだかな。 ・・・よし、チェーンを掃除して注油しておこう。 時計は8時45分だと言っている。 おかしいな、8時って言ったと思ったけどなぁ。 9時って言ったかなぁ。 電話をかけてみるけれど繋がらない。 不安になってくる。 電話の向こうでは若干、耳が遠くなっていたおっちゃん。 わたしがおばちゃんなら、おっちゃんはおじいちゃんになったはずだ。 約束、忘れちゃったのかな・・・ 9時前に電話がかかってきた。 「えっ?今セイコーマート?コーヒー??うん、ブラックがいい」 とにもかくにも約束を覚えていてくれてよかった。安堵である。 「俺、8時半って言ったべ?」 「え?8時って言ったよ」 「いやいや、8時半だべ」 と、おっちゃんは8時半だというけれど、あのね、もう9時を余裕で過ぎてるし。 8時半にも間に合ってないから!(笑) 「まぁ、一杯やるべ」 そう言っておっちゃんが手渡してくれたコーヒーは、エメラルドマウンテン。何がいい?って訊いといて、全然人の話聞いてないし(笑)。やっぱり、おっちゃんだ。 そんなひさしぶりの再会は、照れくさくもなく、9年も会ってなかったなんて微塵も感じなかった。ちょっと髪が薄くなったくらいで、あの頃のおっちゃんと変わりなく、それがとてつもなく嬉しかった。 「もっとヨボヨボになってるかと思ったけど、シャンとしとるし、全然元気やん」 「俺ももう72だべ、かおりが次に来たら、もう死んでまってるかもな」 そう笑って言っていたけど、3年前に管理人さんを辞めてから、あれやこれやと忙しい毎日を送っているそうだ。だからだね。 「それだけ元気なら、100歳まで大丈夫やわ(・∀・)」 ベンチに腰掛けて、あの頃の懐かしい話をしたり、今はすっかり変わってしまった管理人室の様子をうかがったり。この部屋で電源借りて、おっちゃんの側に座ってよくカタカタと日記を書いてたなぁ。いろんな話をしたね。今は物置になったのか。 変わってしまうことなんてよくあることだし、自然なことなのに、こうしてその変化を目の当たりにすると、隙間風が吹いたようにちょっと寂しくなる。 「おっちゃん、写真撮ろうよ(・∀・)」 今日は利尻富士のてっぺんがよく見える。 よくしゃべるし、よく笑うのに、なぜか写真のときには笑ってくれないのも相変わらずで、10コマ全て難しい顔をして写っていた。 「それじゃ、そろそろ行くね」 「本当によくバイクで来たな。気を付けて走れよ」 おっちゃん、忙しいのにわざわざ会いに来てくれて本当にありがとうね。管理人さんしていたらさ、本当はまた、お客さんが残していった炭を使って、しちりんでさんま焼きながら話したかったけどさ。パタパタするのは下からするんやろ?今でもちゃんと覚えとるよ。 また、会いに来るからね、元気で長生きしてね、と気持ちを込めて、大きく手を振った。 「バイバイ(・∀・)」 走り始めると、今生の別れでもないのに、胸をわしづかみにされたように苦しくなった。苦しくなって初めて、今日帰ることに決めてよかったと思えた。今にもこぼれそうな涙は、下のまつ毛のところでギリギリ踏みとどまっている。これはどういう涙なんだろうか。わたしにもよくわからなかった。 ぼんやり考え事をしながら島を走る。 主だった観光ポイントを巡ってみることにする。 まずは姫沼。 ここには、綺麗な利尻の風景、かわいい動物の姿を撮った写真を絵葉書として売っている売店がある。今回も数枚購入。せっかくなので、気持ちを落ち着かせるためにも、ぐるっと一周木道を歩く。 上の左のは、エゾゴマナかしら。あと、アキノキリンソウやヤマハハコといった定番の花も咲いていたけど、上の右の赤い花は名前がわからない。 もうちょっと歩きたかったけれど、一周してしまったので、先へ進む。 道路沿いに見えた石埼灯台をパチリ。道もしっかり確認できたので、草はボーボーだったけれど容易に近づくこともできた。道路沿いだとアクセスは簡単な一方で、電線が写り込みすぎてしまうのが残念。 やっぱり、多少困難な道のりでもポツンとある灯台が好き。 続いてオタトマリ沼。 利尻に来たからには、生うには食べておかないと、である。港近くの適当なお店で食べてもよかったけど、せっかくなので今日はここで食べてみることに。 お店によって、焼きうに、剥きうに、うにの軍艦、とさまざま。剥きうに(600円)と焼きほたて(600円)を食べることにした。おばちゃんがサービスで焼きつぶもくれた。わーい。ありがとう(・∀・)。 北海道で住み込みで働いてみたくて、京都からやってきたというライダーの店員さんやお母さんとワイワイしゃべりながら楽しめた。観光地価格かなとは思うけど、利尻のうにを知るには十分合格の味ではないかと思う◎。 バンバンの元に戻る途中、白い服のお寿司屋さんの大将?のような方が、すれ違いざま「気をつけてなッ!」と一言。 あまりにその言い方がかっこよくて、思わず後姿の写真を撮ってしまった(*´艸`*)。どこのお店の方かはわからないけど、また機会があれば、オタトマリ沼のどこかのお店に寄って食べるようにしようと思った。 京都のお兄さんも、わざわざ外に出てきてくれて、手を振ってくれてありがとう(・ω・)。 一周50キロちょっとの島ではあるけど、エリアによって天気は全く違う。あんなに天気が良かったのに、進むに連れて雲行きが怪しくなってきた。 仙法志埼灯台。 |
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こちらも道路からすぐのところにあり。草ボーボーの中を多少歩きはするものの、アクセスは容易。利尻富士がすぐに見える、海の側で、コンパクトな道、昆布の干場、家がちらほら。この近辺の風景は、わたしが思ういかにも、な利尻の町の風景。 湧き水を汲みに寄って、 現在地を確認。 12時の鴛泊(おしどまり)を出発して、時計回りに走り、現在地は9時の沓形(くつがた)近く。 沓形も利尻の中では繁華街である。 キャンプ場でもある沓形岬へ行くと、あいも変わらず強風が吹きつけてくる。偵察をしてみると、綺麗な水場、トイレもあり、コインランドリーもあるとは親切この上ない。風さえもう少し優しければね・・・
今回持ってきた、ケシュアの2代目のときに迷ったのが、実はワンポールテント。結局、コンパクトさで2代目を選んだけれど、やっぱりワンポールテントはかっこいいなぁ。実際遭遇したのは初めて。 続いて、見返台展望台へとグングン高度を上げていく。 派手な標識に思わずドッキリである。
礼文島を眺めながら、おっちゃんが持たせてくれたコーヒーとパンでお昼ご飯にする。 甘いコーヒーに、甘いパン。食べながら思わず笑ってしまう。 わたしなら、どちらも絶対に買わないもの。でも、それが自分で選んだものでない証拠。おっちゃんが、わたしのためにと選んでくれたものなんだと思うと、たまらなく嬉しかった。ごちそうさま。 よし、最後の訪問地へ向かうか。 栄浜埼灯台へ寄った後、記憶を頼りにバンバンを走らせる。 あ、そうそう、この家を曲がって。この干場があって。この先に・・・?あった! 昆布干しでお世話になったKさん宅である。いや、覚えているもんだと我ながら感心である。どきどきしながらピンポンを押すと、奥さんが出てきてくれた。「あ〜かおりちゃん!!年賀状に書いてたとおり、本当に来たんだね〜!」 今、昆布の選別をしているからと、倉庫に案内をしてくれた。相変わらずパンチの効いた(笑)ヘアスタイルで登場した旦那さん。「いや、今さ、ばあちゃんが、バイクの音がして、家の前で停まったっていうからさ。バイクに乗ってうちに来るなんて、一人しかいないべ」 おばあちゃんはもう90歳だというのに、一体どれだけ耳がいいのやら、である(゚Д゚)。今も元気に昆布を切っているとのこと。いや、あっぱれである。 せっかくなので、お宝の昆布をちょっと拝見させてもらった。 倉庫の中は、懐かしい昆布の匂いがして、いつでもお嫁にいく準備ができている昆布でいっぱいだった。壮観である。
と、そこへやってきたうに殻の回収車。 前は捉えることができなかったから、この写真を撮れただけでも利尻に来た甲斐があったというものである。うに剥きをした後、殻はこのように回収され、代金は口座からの引き落としされるとのこと(笑)。 (昔は海に殻を捨てていたそうだけど、現在はNG。) ギリギリの時間までおしゃべりをして、お別れを言う。 奥さんが、これ持っていきな、と昆布を2袋持たせてくれた。しかも、頭の部分の上等なやつを(´д`)。 「9年経っても、こうして来てくれるなんてさ」 と、満面の笑顔で迎えてくれたKさんファミリー。 次行くときには前もって連絡するので、うに食べさせてください(笑)。 もっと、甘えてもいいのかな(・ω・)。 会いたい人はたくさんいる。でも、その度にいちいち、わたしは考え過ぎているのかもしれない。とKさんを見ていると思ってしまった。 会いたいから連絡する。会いたいから約束する。会いたいから会いに行く。で、いいんだよね。きっと。 港の周辺でお土産物をチェックしたかったのに、あまりに時間がなさすぎて、慌ただしくチケットを買い、そのまま乗船した。考える暇もないくらいに、島を離れていた。これくらい忙しいくらいでちょうどよかったのかもしれない。 港には、誰かを見送りに来ていた人が大勢いた。 みんなどんな気持ちで見送って、島を離れていくんだろう。 その昔、フェリーにはつきものだった紙テープ。一体いつの時代から見なくなったのだろう。 そう言われてみれば、その紙テープはどうなるのだろうかと見ていると、船員さん2名が一生懸命回収してくれていた。 次来れるのはいつだろう。 そんなことを思いながら利尻島を見つめていた。もっと早く進んでくれたらいいのにと思うのに、なかなかデッキから離れることができないわたしがいた。 稚内に戻ったのは、16時過ぎ。 オロロンラインを南下して、天塩まで行くつもり。 雲で利尻は見えないけれど、さびしくなんかないよ。 買い出しをして、18時過ぎに天塩の鏡沼海浜公園に到着。 1泊200円のライダーハウスがあるので利用させてもらう。女子部屋は今のところひとりきり。 100mほど離れたところに炊事場があるので、初めて利用させてもらった。 パスタを作って、セイコーマートのごぼうサラダで夕ご飯。 いい温泉が徒歩圏内にあるので行きたかったけれど、元気がなかったのでお風呂は諦めることにした。今日は1日がとても長かった。 今夜は雨が降りそうだ。 この日のほぼリアルタイムブログはこちら。 ※本日のルートですが、少し違いますが大体こんな感じということで。 |
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